2009-03-14 ,

迷路を読み込む – JavaScriptで遊ぶ

迷路を文字列で記述して、それを読み込みたい。例えば、次のような記述。

...#####.......
...#   #.......
.###   #######.
.#       @   #.
.## ## #   ###.
..# #      #...
..# ####   #...
..#        #...
..##########...

'.'は部屋の外、'#'は壁、' 'は床、'@'はプレイヤー。

どう指定するか

読み込み関数へ渡すとき、一つの文字列で渡すか、文字列の配列で渡すか。

一つの文字列で渡す場合、行毎の区切り文字を決めるか、別途迷路の幅(桁数)を指定する必要がある。

var maze = loadMaze("
|...#####.......
|...#   #.......
|.###   #######.
|.#       @   #.
|.## ## #   ###.
|..# #      #...
|..# ####   #...
|..#        #...
|..##########...");

文字列の配列で渡す場合、ちょっと記述量が増える。メモリ効率も悪い。

var maze = loadMaze(
["...#####.......",
 "...#   #.......",
 ".###   #######.",
 ".#       @   #.",
 ".## ## #   ###.",
 "..# #      #...",
 "..# ####   #...",
 "..#        #...",
 "..##########..."]);

古い人間なのでついつい上を考えてしまうのだけど、上の方法は区切り文字を入れ忘れたり、幅の指定を間違えたりといったミスを誘いやすい。効率が問題となる場面ではないのだから、後者を選んだ方が無難だと思う。

1行の文字数が一定ではない場合があり得る。例えば、次のように指定したって良いじゃないか、という話だ。

var maze = loadMaze(
["...#####",
 "...#   #",
 ".###   #######.",
 ".#       @   #",
 ".## ## #   ###",
 "..# #      #",
 "..# ####   #",
 "..#        #",
 "..##########"]);

これについては、読み込むときに最大の幅で揃えても良いし、揃えずに読み込んで、アクセスするときにチェックしても良い。詳しくは後で考えることにする。

読み込んでみる

Cell = {
  OUTSIDE: 0,
  FLOOR: 1,
  WALL: 2
};

function loadMaze(strs)
{
  var assert = function(cond) { if(!cond){ throw "Failed to load maze.";}};
  var player = null;
  var cells = [];

  for(var y in strs){

    var cellsRow = [];

    for(var x = 0; x < strs[y].length; ++x){ // for/inではダメだった。Firefoxは動いたけど。
      switch(strs[y].charAt(x)){ //strs[y][x]と書いたらIEで動かなかった。
      case '#': cellsRow.push(Cell.WALL); break;
      case '@': cellsRow.push(Cell.FLOOR); assert(!player); player = {x:x, y:y}; break;
      case ' ': cellsRow.push(Cell.FLOOR); break;
      default: cellsRow.push(Cell.OUTSIDE); break;
      }
    }

    cells.push(cellsRow);
  }

  return {cells:cells, player:player};
}

出来るだけ平易に書いてみた。以下言い訳。

  • 内外判定の自動化について。本当は'.'と書かなくても、部屋の外の' 'ならOUTSIDEだと判定したかったのだが、'#'で構成される線が閉じていないので、あまり簡単には書けそうもなかったのでやめた(閉じていれば簡単な交差回数で分かるんだけど)。ごちゃっとした不完全なコードを書くよりは、とりあえず手動で指定しておくことにした。
  • playerのまわりにはOUTSIDEがあってはならないと思うのだけど、面倒なのでチェックしなかった。
  • 行の長さはそろっていなければならないと思うのだけど、面倒なのでそのままにしておいた。
  • ループじゃなくて、mapメソッドみたいなのって無かったっけ? と思ったけど、よく知らないのでやめた。ArrayのmapはJavaScript1.6から? 1.6ってどのブラウザで使えるんだ?
  • switch文を連想配列たるオブジェクト{'#': Cell.WALL, '@': [Cell.FLOOR, function(){player = {x:x, y:y}], ' ': Cell.FLOOR, '.': Cell.OUTSIDE}で置き換えるような手も浮かんだんだけど、今日記に書くことではないかなと思ったのでやめた。
  • 読んだ後のデータ構造をどうするか、これまた非常に迷うところなのだが、まあ、今回はこんなところで。動かない物はcellsの中で表現し、動く物はオブジェクトを作ってみた。動かない物とは何か、とか、本当に動かないのとか、とか突き詰めていくと正直よく分からない。

出す

とりあえず読んだ結果をテキストで出してみる。

// 読んでみるのコード
...

// どう指定するかの2番目のコード
...

document.open();
document.write("<pre>");

for(var y in maze.cells){
  var line = "";
  for(var x in maze.cells[y]){
    switch(maze.cells[y][x]){
    case Cell.OUTSIDE: line += '.'; break;
    case Cell.FLOOR: line += ' '; break;
    case Cell.WALL: line += '#'; break;
    }
  }
  document.writeln(line);
}
document.writeln("player:(" + maze.player.x + "," + maze.player.y + ")");

document.write("</pre>");
document.close();

次はグラフィカルに表示してみたい。