Monthly Archives: 9月 2008

2008-09-11

CEDEC3日目

どこから作ればいいんだろう? 今回は一般の人たち向けではなく、開発者に向けてのお話と言うことで、内容をブログに書いたりしないようにとのこと。

20年前のゲーム作りと近頃のカジュアルゲーム作り。昔はアイデア一発の奇抜なゲームを作っていた。DSで定番ゲーム集を依頼され、5~95歳、誰でも楽しめるゲームを作ることに。ルビを振る。小さい文字が読めない人。俺のばあちゃんはプレイできない。名前入力が出来ない。「決定」の意味が分からない。ペンでなく指で押せるように。設定項目がたくさんありすぎてゲーム画面にたどり着けない。色盲。全てタッチパネルで。STARTボタンでポーズ。六カ国語対応。欧米は子供っぽい色遣いが嫌。通信対戦に関わる様々な問題。奇抜さよりも安心感と使いやすさ。遊べない人を減らす工夫。

AI分野(2)ゲームとAI。コンピュータが将棋を指すしくみ。ボナンザの開発者の話。ミニマックス、支配戦略、ナッシュ均衡、パレート最適、他。本業の研究で頭がいっぱいのところ来ていただいたようです。

プロシージャル技術の動向。フラクタル、L-System、雲の生成、植物の生成、山の生成、都市の生成、等々。最近は自然物の生成は下火で、人工物の生成の方が。

FLASHを使ってゲームUIを構築する。NINJA BLADEというソフトのUI(ライフゲージなどのHUDや各種メニュー画面)をScaleform GFxというSWFファイルを再生してくれるミドルウェアで作っているという体験談。これまでのアーティストが素材を作って、プログラマーが組み込んで、実機で確認して、アーティストが修正して……という繰り返しを、FLASHで作成、PC上のプレイヤーで確認、調整、実機へ組み込みという流れにできたという話。

2008-09-10

CEDEC2日目

以下、個人的なメモ。

ゲームというビジネス、ビジネスというゲーム。カプコンの開発統括の人の話。リスクを回避してくれ(続編を8割、後はやりたければ新作を1~2割やってもいい)と言う経営者に「はい、おっしゃるとおりです」などと言いながら、実際には逆にしたんだとか。ビジネスとゲーム(クリエイティビティ)は矛盾する部分があるが、突き詰めていって両立できれば売れるという話。一番悪いところは、経営者は偉そう、クリエイターは甘えてる。相互理解が必要だという話。経営者の気持ちを理解するために、株価を見るようにしたとかなんとか。クリエイターはクリエイティブではない事にも興味を持とうとか。経営から逃げるのではなく、どんな形であれ関わっていくこと。世界市場で勝つためにもっと攻めるべきだとか。http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0809/10/news088.html

物理エンジンの作り方。剛体の物理シミュレーションについて。拘束なしの場合、拘束ありの場合、安定化/高速化の技法について。拘束なしについては並進運動、回転運動の二つについて計算方法を紹介。拘束ありについては解析法で拘束力を求め、後は拘束がないものと同等に処理する。拘束力は投影型Gauss-Seidel法でLCPとして解く。後は剛体が積み重なったときなどにピョコピョコ動かないよう、安定させるための工夫をいくつか。

モデル検証入門~ツールに振る舞いを検査させる~。機械的にソフトウェアの状態を網羅的に検証するような手法がありますよーという話。

ネットワークゲーム研究の理論と実際。主にMMORPG等の不特定多数間の通信を伴うゲームのネットワークについて。バーチャルリアリティを端に研究が始まった。QoSの失敗。国内、海外の具体的な遅延時間について。ネットワークトポロジ、ピュアなP2P、サーバ集中、マルチキャスト、エンドホストP2P。SCAMPIで行った仮想空間内の距離に応じてネットワークトポロジーを調整する試みについて。Skype4Games。ネットワーク負荷の分析。ユーザーの行動の分析。

衝突判定法をソート・検索アルゴリズムの観点から眺める。BroadフェーズとNearフェーズ。O記法の説明。代表的なソートアルゴリズムの概略。代表的な衝突判定アルゴリズムの概略。ソートアルゴリズムと衝突判定アルゴリズムの類似性。既知の情報をうまく利用することで、n^2のオーダーからn log n、さらにその下へ。Nearフェーズでは物理エンジンで必要となる衝突面の形状、面積を求めることについて少し。