Author Archives: misohena

2022-08-18

display spaceを併用するとウィンドウの先頭でline-prefixが効かなくなる件(Emacs Bug?)

org-modernを試したときに表の先頭が(org-indentによって)インデントされていないことに気がついた。(Emacs 28.1で確認)

ウィンドウの先頭部分が崩れている表
図1: ウィンドウの先頭部分が崩れている表

原因を調べたところ、org-modernに限らず次の条件で問題が起きることが分かった。

  • 行の先頭に対してline-prefixテキストプロパティとdisplayテキストプロパティの両方が指定されている
  • displayプロパティに(space …)を指定している
  • その行がウィンドウの先頭にある

この条件を満たすとき、なぜかline-prefixの効果が消えてしまう。

再現するコードは次の通り。

(progn
  ;; ウィンドウの先頭へ移動
  (goto-char (window-start))
  ;; line-prefixとdisplayの両方のテキストプロパティを持つテキストを挿入
  (insert (propertize "TEXT" ;;←この文字列はdisplayプロパティで置換される
                      'line-prefix "[PREFIX-STR]" ;;←行の前にこれが表示されるはず
                      'display '(space :width 1) ;;NG
                      ;;'display (svg-image (svg-create 10 10)) ;;OK
                      ;;'display "[DISPLAY-STR]" ;;OK
                      )))

displayテキストプロパティの値が(image …)の場合や単なる文字列の場合この現象は起きない。例えば単なる文字列の場合は[PREFIX-STR][DISPLAY-STR]と表示されるが、(space …)の場合は[PREFIX-STR]が表示されず1文字分の空白が表示されるだけとなる。

回避方法はちょっと思いつかない。いっそ表の部分はインデントを全部無効化するとか?

最初phscrollのせいかと思ったがそういうわけでは無さそうだ。

以前にもline-prefixでマウス入力の座標がずれる問題に遭遇したことがある。Emacsのソースコードを確認していないが、この辺りの処理には何らかの構造的な問題があるのかもしれない。私の経験的にもレイアウト処理というのはちゃんと設計しないと複雑怪奇なものになりがちだ。

それにしてもorg-modernの罫線の引き方、displayテキストプロパティの(space :width (1)) で幅1pxの空白を作って、faceに:inverse-video tを指定することで実現してるんだ! だからline-spacingがあっても隙間無く線が表示される。そんな方法考えもしなかった。

(insert
 ;; 1行目 赤い縦線にABC 行間は10
 (propertize "X"
             'display '(space :width (1))
             'font-lock-face '(:inverse-video t :foreground "red"))
 (propertize "ABC\n" 'line-spacing 10)
 ;; 2行目 赤い縦線にDEF
 (propertize "X"
             'display '(space :width (1))
             'font-lock-face '(:inverse-video t :foreground "red"))
 "DEF")

あー、透明な画像で1pxの空白を作れば回避可能かもしれない。でも全行に画像を挿入しまくるのもなぁ……。

(2022-08-27追記: org-modernでorg-indentを使っていると表のウィンドウ先頭部分がインデントされない問題は、displayテキストプロパティを" "にしてfaceの:heightを0.1にすることで回避した。org-modern–tableを色々といじると直せる。ちなみにこれとは別の話だが、org-indentを使っていると表の水平線の下に空白が空いてしまう問題は、org-indentが挿入する空白文字列の高さを小さくすることで回避できる。詳しくはorg-modernとorg-indentを併用したときの表の乱れを直すに書いた)

2022-08-16 ,

org-modeの起動時間を短縮する(org-babel-load-languages編)

org-modeの読み込みは非常に遅い。

原因は色々あるが、その一つが org-babel-load-languages の読み込みである。 org-babel-do-load-languages 関数によって、 org-babel-load-languages で指定されている全ての言語バックエンド(ob-???.el)を起動時に読み込んでしまい、その結果数秒も待たされることがある。

解決策はいくつか考えられる。一つはorg-mode起動後にタイマーによって少しずつ読み込んでいく方法。もう一つは必要になってから必要な言語だけ読み込む方法。

今回は後者を実現する。

ただし、この方法はorg-modeのバージョンアップによって機能しなくなる可能性が前者の方法より高い。org-modeは起動時に全ての言語バックエンドが読み込まれていることが前提で書かれており、言語バックエンドが必要なところで必ず呼び出す関数などは存在しない。強いて言えば、 (intern (concat "org-babel-???:" lang)) のようなコードによって org-babel-???:??? のようなシンボルを生成している箇所があちこちに存在する(grep '"org-babel-.*:'等で検索すると良い)。今回はそのような場所を詳しく調査することで半ば場当たり的に言語バックエンドが必要な箇所に処理を挟んで遅延読み込み処理を追加した。従ってorg-modeのバージョンアップに弱くなっている。

しかしながら調査した結果、大半は一つのパターンで対処が可能であることが分かった。ほとんどの場合、言語バックエンドを必要とする処理の前にはソースブロックの言語名を取得する処理が入っており、それは (org-element-property :language element) のような形になっている。このコードはorg-elementで解析した構文要素オブジェクトから言語名プロパティを取得するものだ。このコードで返すのは#+begin_srcの後の言語名なので、 org-element-property にadviceをかけて戻り値の言語名を元に言語バックエンドを読み込んでしまえば良い。 org-element-property は頻繁に呼ばれる関数なのであまり気は進まないが、少なくとも改変の影響はorg-modeの範囲に留まる(intern等に引っかけるよりはマシである)。

org-babel-get-src-block-infoorg-babel-lob-get-info のようなソースブロックの情報を返す関数も、結局はorg-elementで解析を行い要素の:languageプロパティを取得している。

まれにそれ以外の方法で言語名を生成している場合がある。例えばob-table.elには"emacs-lisp"のように言語名をハードコードしている箇所がある。また、 org-babel-enter-header-arg-w-completion 関数に対して (match-string) の値を言語名として引き渡している箇所もある。このようなケースには個別に対処する必要がある。

;; 使い方:
;; 1. org-babel-load-languagesの値はCustomizeの方ではnilにしておくこと。
;; 2. (with-eval-after-load "org"
;;      (load "このコードを含むファイル")) などとする。

;; 使用する言語名とそれを提供するelファイル名の一覧。
(defvar my-org-babel-languages
  ;;(言語名 . ob-ファイル名.el)
  '((elisp . emacs-lisp)
    (emacs-lisp . emacs-lisp)
    (makefile . makefile)
    (ditaa . ditaa)
    (dot . dot)
    (plantuml . plantuml)
    (perl . perl)
    (cpp . C)
    (C++ . C)
    (D . C)
    (C . C)
    (js . js)
    (java . java)
    (org . org)
    (R . R)
    (python . python)
    (shell . shell)
    (sh . shell)
    (bash . shell)
    (zsh . shell)
    (fish . shell)
    (csh . shell)
    (ash . shell)
    (dash . shell)
    (ksh . shell)
    (mksh . shell)
    (posh . shell)))

(defun my-org-babel-language-files ()
  "重複しない全ての言語バックエンドファイル名を返す。"
  (seq-uniq (mapcar #'cdr my-org-babel-languages)))

;; my-org-babel-languagesからorg-babel-load-languagesを設定する。
;; org-lintやorg-pcompleteにorg-babel-load-languagesを使った処理がある
;; ようなので。
;; このときcustom-set-variablesを使わないようにすること。
;; org-babel-do-load-languagesが呼ばれて全部読み込まれてしまうので。
(setq org-babel-load-languages
      (mapcar (lambda (lang) (cons lang t)) ;;(emacs-lisp . t)のような形式
              (my-org-babel-language-files)))

(defun my-org-require-lang-file (lang-file-name)
  "ob-LANG-FILE-NAME.elを読み込む。"
  (when lang-file-name
    (require (intern (format "ob-%s" lang-file-name)) nil t)))

(defun my-org-require-lang (lang)
  "LANGを読み込む。"
  (my-org-require-lang-file
   (alist-get
    (if (stringp lang) (intern lang) lang)
    my-org-babel-languages)))

(defun my-org-require-lang-all ()
  "全ての言語を読み込む。"
  (mapc #'my-org-require-lang-file
        (my-org-babel-language-files)))

;; org-elementで言語名を返す時、その言語をロードする。
(advice-add #'org-element-property :around #'my-org-element-property)
(defun my-org-element-property (original-fun property element)
  (let ((value (funcall original-fun property element)))
    (when (eq property :language)
      (my-org-require-lang value))
    value))

;; ob-table.elに(org-babel-execute-src-block nil (list "emacs-lisp" "results" params))のような呼び出し方をする所があるので。
(advice-add #'org-babel-execute-src-block :around
            #'my-org-babel-execute-src-block)
(defun my-org-babel-execute-src-block (original-fun
                                       &optional arg info params)
  (my-org-require-lang (nth 0 info))
  (funcall original-fun arg info params))

;; (match-string)の値を直接langとして渡しているので。
(advice-add #'org-babel-enter-header-arg-w-completion :around
            #'my-org-babel-enter-header-arg-w-completion)
(defun my-org-babel-enter-header-arg-w-completion (original-fun
                                                   lang)
  (my-org-require-lang lang)
  (funcall original-fun lang))

;; org-lint(org-lint-wrong-header-argument, org-lint-wrong-header-value)内で参照しているので。
;; 面倒なので全部読み込んでしまう。
(advice-add #'org-lint :around #'my-org-lint)
(defun my-org-lint (original-fun &rest args)
  (my-org-require-lang-all)
  (apply original-fun args))

;; 他にもinfoやlangを引数に取るような関数がある。
;; my-org-element-propertyやorg-babel-get-src-block-info等を使ってlangや
;; infoを取得していれば問題ないが、予期していない方法でlangやinfoを取得し
;; ている場合は対処する必要がある。

と、書いた後にorg-modeのメーリングリストに次のような投稿を見つけた。

Load Org Babel Languages on Demand

見たところ org-src--get-lang-modeorg-babel-confirm-evaluate にadviceを追加して似たようなことをしている。 org-src--get-lang-mode 関数は現在見当たらないが何か変更があったのだろうか( org-src-get-lang-mode はあるので改名された?)。

2020年の投稿だがその後どうなったのかは不明。

ちゃんと修正するのであれば、まずはあちこちに散らばっている org-babel-*:* シンボルを組み立てる処理を関数にまとめるのが良さそう。そしてその関数から言語名に対応するob-ファイルを読み込むようにすれば良い。有効言語の設定変数をどうするかは迷い所だが org-babel-load-languages の形式を拡張できるかもしれないし、あるいは別に変数を用意しても良さそうだ。

2022-08-15

Ivy/CounselからVertico/Consultへ移行~補完候補以外を選びづらい問題

通常バッファ内での補完をcompanyからcorfuに変えたので、ミニバッファ補完もivyからverticoへ変えてみた。

設定:

(vertico-mode)
(setq vertico-cycle t) ;;最初と最後の候補を行き来できるようにする
(setq completion-styles '(basic substring partial-completion flex)) ;;適当

;; 大文字小文字の区別をしない
(setq read-file-name-completion-ignore-case t
      read-buffer-completion-ignore-case t
      completion-ignore-case t)

;; 候補更新時に最初の候補を選択しない (2023-03-19追記: verticoにカスタマイズ変数が追加された! https://github.com/minad/vertico/commit/bedd146c3ffc236d746d088a94c3858eca0618d9 (Add vertico-preselect option (Fix #306) · minad/vertico@bedd146))
(setq vertico-preselect 'prompt)

;; (2023-04-18追記)
;; ただし、require-matchがt(やそれに類するもの)で入力が空ではなくマッ
;; チする候補がある場合は、その候補の先頭を選択する。
(defun my-vertico--recompute (orig-fun pt content &rest args)
  (let ((result (apply orig-fun pt content args)))
    (if (and (not (equal content "")) ;;入力が空の時は(require-matchであっても)defaultまたはnilを返すことになっている。
             (> (alist-get 'vertico--total result) 0)
             ;; completing-readの説明によれば
             ;; nil,confirm,confirm-after-completion以外はtのように
             ;; 振る舞うべき。
             (not (memq minibuffer--require-match
                        '(nil confirm confirm-after-completion))))
        (setf (alist-get 'vertico--index result) 0))
    result))
(advice-add #'vertico--recompute :around #'my-vertico--recompute)

;; 以下は過去のもの
;; ;; 候補更新時に最初の候補を選択しない (2022-12-01追記: vertico--allow-prompt-p関数が無くなって代わりに戻り値にvertico--allow-promptが増えたので修正)
;; (defun my-vertico--recompute (original-fun &rest args)
;;   ;; vertico--update-candidatesの最後の処理を置き換える。
;;   (let ((result (apply original-fun args)))
;;     (when result
;;       (let ((lock         (alist-get 'vertico--lock-candidate result))
;;             (allow-prompt (alist-get 'vertico--allow-prompt result))
;;             (index        (alist-get 'vertico--index result)))
;;         (when (and (not lock)
;;                    allow-prompt)
;;           ;; lockされておらず, require-matchじゃない場合は現在入力中の文字列を選択する。
;;           (setf (alist-get 'vertico--index result) -1))))
;;     result))
;; (advice-add #'vertico--recompute :around #'my-vertico--recompute)

;; ;; 候補更新時に最初の候補を選択しない (2022-10-24追記: 関数名や戻り値が変わったので修正)
;; (defun my-vertico--recompute (original-fun &rest args)
;;   ;; vertico--update-candidatesの最後の処理を置き換える。
;;   (let ((result (apply original-fun args)))
;;     (when result
;;       (let ((lock        (alist-get 'vertico--lock-candidate result))
;;             (def-missing (alist-get 'vertico--default-missing result))
;;             (index       (alist-get 'vertico--index result)))
;;         (when (and (not lock)
;;                    (let ((vertico--default-missing def-missing)) (vertico--allow-prompt-p)))
;;           ;; lockされておらず, require-matchじゃない場合は現在入力中の文字列を選択する。
;;           (setf (alist-get 'vertico--index result) -1))))
;;     result))
;; (advice-add #'vertico--recompute :around #'my-vertico--recompute)

;; ;; 候補更新時に最初の候補を選択しない (旧バージョン用)
;; (defun my-vertico--recompute-candidates (original-fun &rest args)
;;   ;; vertico--update-candidatesの最後の処理を置き換える
;;   (let ((result (apply original-fun args)))
;;     (when result
;;       (unless (nth 3 result) ;;3=index
;;         (setq vertico--lock-candidate nil)
;;         (setf (nth 3 result) ;;3=index
;;               (if (vertico--allow-prompt-selection-p)
;;                   ;; require-matchじゃない場合は現在入力中の文字列を選択する
;;                   -1
;;                 ;; require-matchの場合は最初の候補を選択する
;;                 0))))
;;     result))
;; (advice-add #'vertico--recompute-candidates :around #'my-vertico--recompute-candidates)

;; より簡単な方法としてRETをvertico-exit-inputにするという方法もある。
;; (define-key vertico-map [remap exit-minibuffer] #'vertico-exit-input)
;; しかし補完候補がハイライトされるので気持ち悪い。
;; プロンプトがハイライトされているべき。

移行して一番気になったのが、何かを入力するとそれにマッチする候補の中から最初の物を選択してしまうという挙動だ。これはhelmでもivyでもどうしてもなじめなかった。

(2023-03-19追記: 最初の物を選択しないようにできるカスタマイズ変数 vertico-preselect が追加されたので設定でこの挙動は抑制できるようになった)

よく起きる問題としては、find-fileで新規ファイルを作るときに間違って既存のファイルを開いてしまうというものだ。ファイル名を入力してRETを押したとき、その入力した文字列と部分的にマッチする候補が開いてしまうのだ。

helmにせよivyにせよverticoにせよそれに対する標準の解決策は一応あって、何か特殊なキーで確定させるというものだ。ivyではC-M-j、verticoではM-RETで現在の入力をそのまま確定できる。helmは覚えていないが、何かしらあったと思う。

私はこの挙動にとても強い違和感を覚える。

find-fileで出てくるミニバッファ入力は、「任意の」ファイル名を入力するためのものだ。決して限られた候補の中から選ぶというものでは無い。Emacsの標準的な動作でも、任意の文字列を入力して明示的にTABを押したときだけ補完されるというものだ。どんなOSのファイル選択ダイアログだって、ファイル名を入力してEnterを押したら別のファイル名が入力されるなんてバカなことは起きない。それをverticoでは新規のファイルを作る時だけM-RETを押せと言うのである。Emacsを使う人たちは学習能力が高いからどんな特殊な操作でもすぐに慣れてしまうのだろうけど私はそんなものには慣れたくない。そんなことだから初心者に逃げられるのでは無いか。

Emacs Lispにおいて補完入力を行う関数はcompleting-readだ。Verticoはここにも作用する。

(completing-read "商品: " '("ringo-ame" "ringo-cake" "ringo-juice"))

上のような式を評価したとして、ringo RETと入力したらringoと入力されるべきでringo-ame等が入力されるのは納得いかない。ringo-ameやらは例えば開発者が気を利かせて用意しただけの何か優先度の低い候補に過ぎないかもしれない。ringoよりringo-ameを優先すべき理由はない。

(completing-read "商品: " '("ringo-ame" "ringo-cake" "ringo-juice") nil t)

completing-readの第4引数(REQUIRE-MATCH)がtならば分かる。この場合、任意の文字列は入力できず、必ず候補の中から選ばなければならないからだ(ただし何も入力せずRETを押したときは第7引数のデフォルト値またはnilとなる)。

というわけで、この辺りを修正したのが上の設定だ。文字列を入力すると候補は絞り込まれるが選択はされない。C-n、C-pで明示的に選択したときだけそれが使われる。ただし、REQUIRE-MATCHがtのときだけは最初の候補を自動的に選択する。

このやり方の欠点は大半は候補の中から選べば済むときでも必ず明示的に選択操作をしなければならない点だ。例えばfind-fileは既存のファイルを選択することの方が多いはずだ。また、switch-to-bufferも既存のバッファを選択することの方が多い(任意のバッファ名を入力して新しく作れるということを覚えていない人もいるのではないか)。こういったときに、一つに絞り込んだのにいちいち選択操作をしなければならないのは面倒に感じることもあるかもしれない。

しかしそれはfind-fileやswitch-to-bufferといった用途毎に特有な事情であって、ミニバッファ補完付き入力全般に適用出来る問題ではないはずだ。用途毎にどちらが多いかは異なるのだから。後は好みで、find-fileやswitch-to-bufferに設定があればよい。個人的にはswitch-to-bufferで新しいバッファを作る機能は使っていないので、REQUIRE-MATCH=t、つまり既存のバッファのみ選択出来るようになっていて構わない。find-fileはいちいち選択するのに苦は感じない。どちらにせよ一つに絞り込んだらTABを押してRETすれば素のEmacsと同じなのだから分かりやすい。

ミニバッファ補完を活用する応用コマンドについては、ivyに依存するcounselではなくより幅広いミニバッファ補完に対応したconsultへ移行した。比較してみるとcounselの方が若干使いやすいと感じることもあるが、両者そう大きくは違わない。それほど使い込んでいるわけではないというのもあるけれど。Embarkと組み合わせると絞り込んだ候補に対して色々アクションを適用出来たりするようだ。拙作のel-winsearchにはconsult版を追加した。

2022-08-15

companyからcorfuへ移行~自動と手動で補完候補を変える

corfucompanyよりは幾分素直で扱いやすい印象。

corfuの設定:

(2024-02-18追記: Corfuの自動補完で候補の存在を伝える事と候補を選べるようにする事を分離するで設定を書き直したので以下のコードは古い)

(setq corfu-cycle t) ;; 候補の最初と最後を行き来出来るようにする。
(setq corfu-auto t) ;; 自動的に補完候補を出す。
(setq corfu-preselect 'prompt) ;; 最初の候補を選択しない。誤入力が多すぎるので。

;; 無選択時のRETはquitだけでなく改行もする。
;; (2024-02-15修正:my-corfu-だと素早くC-M-iの後素早くRETを押したときに正しく補完されない。コマンド名がcorfu-で始まっているときだけupdateしている場所があるので)
(defun corfu-my-insert-or-newline ()
  (interactive)
  (if (>= corfu--index 0)
      (corfu--insert 'finished)
    (corfu-quit)
    ;; (2024-02-15修正:インタラクティブじゃないとインデントされなかったりする)
    (call-interactively 'newline)))
(with-eval-after-load "corfu"
  (define-key corfu-map (kbd "RET") 'corfu-my-insert-or-newline))

(global-corfu-mode)

;; lsp-modeでcorfuを使う。
;; (see: https://github.com/minad/corfu/wiki#example-configuration-with-flex)
(setq lsp-completion-provider :none)
(defun my-lsp-mode-setup-completion ()
  (setf (alist-get 'styles
                   (alist-get 'lsp-capf completion-category-defaults))
        '(flex)))
(add-hook 'lsp-completion-mode-hook #'my-lsp-mode-setup-completion)

;; corfuの候補リストにアイコンを表示する。
(setq kind-icon-default-face 'corfu-default)
(add-to-list 'corfu-margin-formatters #'kind-icon-margin-formatter)

(corfu-auto=tで)自動的に補完候補を出しつつ自動的に最初の候補を選択する(corfu-preselectが'firstや'valid)というのは誤操作を引き起こす可能性がある。 何かを入力してRETやTABを押したら自動的に出てきた補完候補の方を意図せず選んでしまったというようなことが起こりえる。そのためにcorfu-preselectを'promptにして明示的に選ばなければ補完しないように設定した。

それでも何かを入力してC-n RETを押すようなシチュエーションでは下に移動して改行するつもりが最初の候補を選択して確定してしまうので、結局誤入力は完全には回避できなかった。なので自動的に出す時の候補をできるだけ少なくする(自動ではあまり候補を出さない)ようにしてみた。補完候補(バックエンド)は completion-at-point-functions (capf)という元々Emacsに備わっている仕組みに一本化されているので、それを調整する。

completion-at-point-functionsの設定:

;; 補完候補を出すときの文脈を特定

(defvar my-capf-context nil)

;; (2022-10-26修正: corfu--auto-complete => corfu--auto-complete-deferred)
(defun my-capf--corfu--auto-complete-deferred (old-fun &rest args)
  ;; corfu-autoの作用で補完候補を出すときに呼び出される。
  (let (;; 自動で補完候補を出す文脈だということを変数に記録する。
        (my-capf-context 'in-corfu--auto-complete-deferred)
        ;; 2024-02-14追記:
        ;; 自動で補完候補を出すときは必ずbasicスタイルのみを使うべし!
        ;; 先頭すら一致していない候補をバリバリ出されたら鬱陶しい!
        (completion-styles '(basic)))
    ;; 元の処理
    (apply old-fun args)))
(advice-add 'corfu--auto-complete-deferred :around #'my-capf--corfu--auto-complete-deferred)

;; 追加の補完関数

(defun my-capf-additional ()
  (pcase my-capf-context
    ('in-corfu--auto-complete-deferred
     ;; 自動補完の場合は確度の高い候補しか出さない。
     nil)
    (_
     ;; 手動補完の場合は積極的にいろんな候補を出す。
     (my-capf-manual))))
(add-hook 'completion-at-point-functions #'my-capf-additional 100)

;; 手動補完時の補完関数

(defvar my-capf-manual nil)
(defun my-capf-manual ()
  ;; capeパッケージの読み込みを遅延させる。
  (unless my-capf-manual
    (setq my-capf-manual
          ;; いろんな補完候補を合成する。
          (cape-super-capf
           #'cape-file #'cape-dabbrev #'cape-abbrev #'cape-line)))
  (funcall my-capf-manual))

自動的に補完候補を出す場合は元々モードに備わっているような補完候補しか出さないようにした。プログラミング言語用のモードの場合は文法に則した候補が出るのでそれほど邪魔にならないと思われる。

逆にC-M-iで手動で補完候補を出す場合はcapeパッケージの多種多様な補完候補を利用する。手動で出しているのだから多少確度の低い候補が出てきても構わない。

cape-super-capfで複数のバックエンドをマージしている。

capeは他にもcompany用バックエンドをcapfに変換するアダプタも持っている。手元にはorg-modeの「#+」行をより良く補完する自作のCompanyバックエンドがあるので、このアダプタでcorfu用に変換した。

今のところM-/はdabbrev-expandのままにしてある。

補完候補については不満なところがまだまだ沢山あるので逐一直していくつもりだ。completion-stylesも過剰な補完生成に一役買っているように見える。verticoにせよcorfuにせよ、どうも補完することばかりを優先して補完させたくないケースを軽視しているように見える。

(2024-02-15追記: Corfuの自動補完で候補の存在を伝える事と候補を選べるようにする事を分離するで設定を追加した)

2022-08-14

2022年夏の新番組

タイトル 開始 時刻 配信
スプリガン -     Netflix
BASTARD!!(バスタード)-暗黒の破壊神- -     Netflix
× 神クズ☆アイドル 07/02 12:00 dアニメ
彼女、お借りします 第2期 -      
iiiあいすくりん2 07/02 08:00 dアニメ
むさしの! 07/02 23:30 dアニメ
リコリス・リコイル 07/02 23:30 ABEMA
シュート!Goal to the Future 07/08 22:00 dアニメ
× てっぺんっ!!!!!!!!!!!!!!! 07/02 22:00 ABEMA
Engage Kiss 07/02 25:00 dアニメ
うたわれるもの 二人の白皇 -      
× 連盟空軍航空魔法音楽隊ルミナスウィッチーズ 07/03 23:00 dアニメ
RWBY 氷雪帝国 07/03 23:00 dアニメ
× 森のくまさん、冬眠中。 07/03 25:00 dアニメ
ユーレイデコ 07/03 23:30 dアニメ
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2022-05-04

Emacs Lispでline-prefixを使うと画像上のマウスイベントの座標がずれる件

再現コード:

(progn
  (require 'svg)
  (goto-char (point-min))
  ;; (insert "\n") ;;これがあると発生しづらい(スクロールして画像を一番上にもってくれば発生する)
  (let ((ov (make-overlay (point) (progn (insert " ") (point)) nil t)))
    (overlay-put ov 'evaporate t)
    (overlay-put ov 'pointer 'arrow)
    (overlay-put ov 'line-prefix "XXX") ;;これが無ければ発生しない(実際の状況ではこれが無くてもorg-indentがテキストプロパティのline-prefixを変更するといったことでこれと同じ事になる)
    (overlay-put ov 'display
                 (let ((svg (svg-create 400 300)))
                   (svg-rectangle svg 0 0 400 300 :fill "blue")
                   (svg-text svg "Click here"
                             :x 200 :y 150
                             :text-anchor "middle" :fill "white")
                   (svg-image svg)))
    (overlay-put ov 'keymap
                 (let ((km (make-sparse-keymap)))
                   (define-key km [mouse-1]
                     (lambda (ev)
                       (interactive "e")
                       (message "xy=%s" (posn-object-x-y (event-start ev)))))
                   km)))
  (insert "\n"))

上のコードをscratchバッファで実行すると画像が表示される。その画像をクリックするとミニバッファに座標が表示されるが、画像の左上からの座標になっていないことが分かる。原点は画像の左上では無く「XXX」の左上になっている。

画像の左端、line-prefix文字列の上端付近をクリックしたときの座標
図1: 画像の左端、line-prefix文字列の上端付近をクリックしたときの座標

この現象は画像がウィンドウの先頭にあり、その左にline-prefixによる文字列があるときのみ起こる。(line-prefixはテキストプロパティオーバーレイプロパティline-prefix変数のいずれで設定しても現象は起きる)

Emacs Lisp Reference Manualの22.7.4 Click Eventsには、マウスイベントのdx,dyはobjectの左上角を(0 . 0)とする相対座標と書かれている。今回の場合はobjectは画像('imageで始まるdisplayプロパティ)になるので、画像の左上からの座標になっていなければならない。しかし、画像がウィンドウの先頭にあって、かつ、line-prefixが使われている時に限り、line-prefix文字列の左上からの座標になってしまっている。画像がウィンドウの先頭に無いときや、line-prefixが使われていないときは正しく画像左上からの座標になっている。動作に一貫性が無く、文書化されている仕様と異なる結果が生じているのでEmacsの問題と言って良いのではないかと思う。

回避策としては、マウスの入力を必要とする時だけline-prefixを無効化するといったことが考えられる。

実際にel-easydrawにおいて作図エディタがウィンドウの一番上にあるときに座標がずれる問題が発生していた。org-indentを有効にすると発生する。org-indentはline-prefixやwrap-prefixを使用するので、まさに今回のケースに当てはまる。コミット701bfaaにて一時的にline-prefixを無効化することで回避した。

おそらくEmacsのバグだと思うが、この問題に気がつく人はどのくらいいるのだろうか。Emacs内に画像を表示してその中に対してマウス入力するなんてことを伊達や酔狂で無く本気でやっている人はどのくらいいるのだろうか。

2022-04-11

Windows上のEmacs 28.1でネイティブコンパイルする方法(まとめ)

(2024-02-19追記: 手っ取り早く使い方を知りたい人はMS-Windows版 Emacs 29.1への移行作業をご覧下さい)

前回の続き。

前提

  • MSYS2のMinGW64環境下でGCCが使える状況になっていること。
  • MSYS2にlibgccjitパッケージが入っていること。
  • 公式で配布しているWindowsバイナリ emacs-28.1.zip を使用すること。

MSYS2のセットアップについては割愛します。Emacsはlibgccjitを使用してネイティブコンパイルを行うため、それに関連したファイル群をMSYS2から入手する必要があります。おそらく base-devel, mingw-w64-x86_64-toolchain, mingw-w64-x86_64-libgccjit あたりのパッケージが入っていれば良いのだと思います。

ただし実際にEmacsを使用するときにはMSYS2全体は必ずしも必要なく、少数のファイルだけコピーして他のPCに移すことも出来ます。

ここでは公式配布の emacs-28.1.zip を前提に説明しますが、自分で --with-native-compilation を指定してビルドしたEmacsを他の環境へ移す場合にも同じ考え方が適用出来ると思います。ちなみに emacs-28.1.zip は --with-native-compilation を指定してビルドされていますが(C-h v system-configuration-optionsで確認できる)ネイティブコンパイルに必要なDLL等が含まれていない状態です。

方法1:Emacs起動前からmingw64/binへPATHを通す

Emacsが起動する前に、環境変数PATHにMSYS2内の mingw64/bin ディレクトリが含まれていればネイティブコンパイルは正常に動作します(もちろんlibgccjitパッケージがインストールされていること)。

Windowsの「システムの詳細設定」で環境変数を変更するか、次のようなbatファイルを経由するといった方法が考えられます。

set PATH=c:/hogehoge/msys/mingw64/bin;%PATH%
c:/hogehoge/emacs-28.1/bin/runemacs.exe

mingw64/bin/には libgccjit-0.dll, as.exe, ld.exe が含まれている必要があります。また、 mingw64/lib/以下には必要なライブラリが含まれている必要があります。

ここで大事なのは「Emacsの起動前から」という点です。

環境変数を変更するには early-init.el や init.el 内でsetenv関数を呼び出す方法もありますが、それだと起動後すぐのネイティブコンパイルには適用されません。一番最初のネイティブコンパイルは early-init.el よりも前に起動する場合があります。なので early-init.el で (setenv "PATH" ~) しても手遅れな場合があります。

この方法は環境変数PATHを常時変更するため、人によっては許容できない場合があります。例えばCygwinやその他GNUツールを含むプロダクトに既にPATHが通っていてEmacs使用中にそのコマンドを使いたい場合です。

方法2:必要なファイルをEmacsにコピーして必要なときだけPATHを通す

alpha.gnu.org has shiny new Emacs 28.0.91 Windows binaries : emacs のコメントによれば、ネイティブコンパイルに必要なファイルは次の17個だそうです。

  • binに入れるもの
    • libgccjit-0.dll
    • (追記: 2022-09-23)libisl-23.dll (←最新のlibgccjitが必要とするdll)
    • (追記: 2023-07-31)Emacs29.1が出たので入れ直しましたが、libmpc-3.dllとlibmpfr-6.dllも増えていました(MS-Windows版 Emacs 29.1へ移行)
  • lib/gccに入れるもの
    • crtbegin.o
    • crtend.o
    • dllcrt2.o
    • libadvapi32.a
    • libgcc.a
    • libgcc_s.a
    • libkernel32.a
    • libmingw32.a
    • libmingwex.a
    • libmoldname.a
    • libmsvcrt.a
    • libpthread.a
    • libshell32.a
    • libuser32.a
    • ld.exe
    • as.exe (ldとasはリンク先では libexec/emacs/28.0.91/x86_64-w64-mingw32/ とありますが、libexec/emacs/28.1/x86_64-w64-mingw32に置いても認識されず、色々試したところlib/gccに置いたら認識されました)

これらをemacs-28.1.zipを展開して出来たディレクトリの適切なディレクトリへコピーするとネイティブコンパイルが条件付きで動作するようになります。libgccjit-0.dll は bin (既にrunemacs.exe等があるディレクトリ)へ、それ以外は lib (既にemacs/やsystemd/がある)の下にgccというディレクトリを作成してその中へ入れてください。

これだけである程度の割合でネイティブコンパイルが成功するようになるのですが、自動で起動する非同期コンパイルがなぜか失敗する場合があります(カレントディレクトリがbinやlib等の階層に無い場合にas.exeが無いと言われます)。

そこで early-init.el (あるいはinit.el)に次のコードを追加します。

(2022-09-23追記: Windows版Emacsを28.1に上げたのでNative Compilationフィーバーに便乗する - Qiitaにあるように native-comp-driver-options 変数に -B オプションを指定した方が良さそうです。私はearly-init.elで (setq native-comp-driver-options (list "-B" (expand-file-name (file-name-concat invocation-directory "../lib/gcc")) )) のようにしました)

(when (and (fboundp #'native-comp-available-p) ;;emacs-28以降
           (native-comp-available-p) ;;libgccjitが使える
           (eq system-type 'windows-nt)) ;;Windowsの場合 (他必要に応じて条件を追加すること)
  (defun my-comp-wrap-process-call (orig-fun &rest args)
    (let* (;; emacs.exeのあるディレクトリの一つ上のlib/gcc
           (lib-dir (expand-file-name
                     (file-name-concat invocation-directory "../lib/gcc")))
           ;; 環境変数PATHとLIBRARY_PATHを一時的に変更
           (process-environment
            (append
             (list (concat "PATH=" lib-dir ";" (getenv "PATH"))
                   (concat "LIBRARY_PATH=" lib-dir))
             process-environment)))
      ;; 元の関数を呼び出す
      (apply orig-fun args)))

  ;; コンパイル用にemacsを起動する関数をラップする
  (advice-add #'comp-final :around #'my-comp-wrap-process-call)
  (advice-add #'comp-run-async-workers :around #'my-comp-wrap-process-call))

このコードはネイティブコンパイルのために別プロセスでemacsを起動するときにだけ環境変数PATHとLIBRARY_PATHを変更します。起動されたemacsは最初からネイティブコンパイルに必要なコマンドにPATHが通った状態になります。

つまり、early-init.elより前に起動するネイティブコンパイルについてはlib/gccに置いたas.exeやld.exeが使われることによって解決し、それ以降なぜかエラーになるケースについては環境変数の一時的な変更で解決します。

ちなみに前者はあらかじめ必要なファイルをネイティブコンパイルしておくことによって回避可能です。エラーが出るファイルを手動でネイティブコンパイルしたり、試してはいませんが NATIVE_FULL_AOT=1 でビルドすると回避できるかもしれません。

なお、既にCygwin等にPATHが通っていると、設定が間違っていてもCygwinのas.exeやld.exeが起動する場合があるので注意が必要です。

なぜか失敗するケースは、調べた限りコンパイル時のカレントディレクトリによるようなので次のようなコードでも良いかもしれません。ただ、ネイティブコンパイルがカレントディレクトリに依存している(または将来するようになる)とまずいかもしれません。

(when (and (fboundp #'native-comp-available-p) ;;emacs-28以降
           (native-comp-available-p) ;;libgccjitが使える
           (eq system-type 'windows-nt)) ;;Windowsの場合 (他必要に応じて条件を追加すること)
  (defun my-comp-wrap-process-call (orig-fun &rest args)
    ;; 一時的にカレントディレクトリを emacs-28.1/bin にする
    ;; でないと emacs-28.1/lib/gcc/as.exe を見つけてくれない
    (let ((default-directory invocation-directory))
      ;; 元の関数を呼び出す
      (apply orig-fun args)))

  ;; コンパイル用にemacsを起動する関数をラップする
  (advice-add #'comp-final :around #'my-comp-wrap-process-call)
  (advice-add #'comp-run-async-workers :around #'my-comp-wrap-process-call))

方法3:comp.elを修正する

最も単純な方法は comp.el を修正することだと思います。

前述の通りネイティブコンパイルはearly-init.elよりも前に起動する場合があり、comp.elもその時にロードされます。

従ってearly-init.elやinit.elで挙動を完全に修正するのは無理なので、comp.elを直接書き替えてしまった方が素直な方法となるでしょう。(Emacsの初期化プロセスについて詳しくないので他に何か方法があったらすみません)

具体的には、前と同じようなことをcomp.elの末尾に書き加えてやれば良いでしょう。例えば:

;; share/emacs/28.1/lisp/emacs-lisp/comp.el の末尾、(provide 'comp)の前に以下を追加
(defconst my-comp-tool-path "c:/hogehoge/msys/mingw64/bin") ;;自分のmingw64/binの場所

(defun my-comp-wrap-process-call (orig-fun &rest args)
  (let* ((process-environment
          (cons
           (concat "PATH=" my-comp-tool-path ";" (getenv "PATH"))
           process-environment)))
    ;; 元の関数を呼び出す
    (apply orig-fun args)))

;; コンパイル用にemacsを起動する関数をラップする
(advice-add #'comp-final :around #'my-comp-wrap-process-call)
(advice-add #'comp-run-async-workers :around #'my-comp-wrap-process-call)

my-comp-tool-pathにはmingw64/binの場所を指定してください。もしくは前にやったようにemacs.exeの位置から相対的に割り出しても良いでしょう(関連ファイルのコピーが必要になりますが)。

ファイル(comp.el)の途中を書き替えるのも分かりづらいかなと思ったのでadviceのままにしてあります。make-processやcall-processの前後を直接書き替えても良いでしょう。

comp.elを書き替えたら対応する.elcや.elnを削除するのもお忘れ無く。

(追記:2022-09-23)Emacs 28.2でNative Compileする

Emacs 28.2がリリースされてWindows版の公式ビルドも公開されました。

Index of /gnu/emacs/windows/emacs-28

emacs-28.2.zipを展開して、MSYS2のlibgccjit-0.dllとlibisl-23.dllをemacs-28.2/binへ、その他のライブラリやらas.exe、ld.exeやらをemacs-28.2/lib/gcc/へコピーし、early-init.elで (setq native-comp-driver-options (list "-B" (expand-file-name (file-name-concat invocation-directory "../lib/gcc")) )) と指定しただけで問題なくNative Compileできるようになりました。

ちなみに、最初MSYS2最新のlibgccjit-0.dllをbinに入れてもNative Compileが有効になりませんでした((native-comp-available-p)がnil)。

それをTwitterに書いたところ、libisl-23.dllも必要になったとの情報を頂きました。

調べてみると確かに最新のlibgccjit-0.dll内にはlibisl-23.dllという文字列があります。libgccjitのバージョンアップに伴い依存するdllが増えたようです。libisl-23.dllもemacs-28.2/binへコピーしたところnative-comp-available-pがtになりました。

こういうことがあるからバイナリ配布するならlibgccjit(や関連ファイル)も一緒に配布してほしいものです。

(追記:2023-07-31)Emacs 29.1

MS-Windows版 Emacs 29.1へ移行に書きました。dllが二つ増えていただけです。

2022-04-06

Windows上のEmacs 28.1でNative Compilationを使う

(2024-02-19追記: 手っ取り早く使い方を知りたい人はMS-Windows版 Emacs 29.1への移行作業をご覧下さい)

Emacs 28.1がリリースされましたね。私は少し前にpretestをいじりましたがすぐに27.2に戻ったので28系を本格的に使うのはようやくこれからです。

Windows版が見当たらないので自分でビルドしようかなーと思っていたらすぐにアップロードされたのでそれ(emacs-28.1.zip)をダウンロードして試してみました。

Emacs 28と言えば大分前からネイティブコンパイルという単語をあちこちで見かけていました。WindowsでGCCに依存した機能って大変なんじゃないの? と思っていたので期待はしていなかったのですが、一応どうなっているのか調べてみることにしました。

Native Compilation (GNU Emacs Lisp Reference Manual)

ええと何々

Emacsのカレントプロセスでネイティブコンパイル済みLispコードの生成およびロードが可能かどうか判断するには、native-comp-available-p (Native-Compilation Functionsを参照)を呼び出してください。

(native-comp-available-p)
nil

あー、やっぱり……。そもそも emacs-28.1.zip の中にGCCなんて入ってないですもんね。

ええと、ネイティブコンパイル機能はlibgccjitを利用していてビルド時に --with-native-compilation の指定が必要。MSYS2にはlibgccjitパッケージもちゃんとあるんですね。

仕方ない、ビルドしますか。以前ビルドした時のMSYS2環境が残っていますし。MSYS2のEmacsパッケージ(mingw-w64-x86_64-emacs)もまだ27.2みたいですし。

MSYS2でEmacs 28.1のビルド

(2022-04-07追記: 公式配布のWindows版はどうやら --with-native-compilation 付きでビルドされているようです。ただし必要なDLLが含まれていないので (native-comp-available-p)nil になります。MSYS2のmingw64/bin/libgccjit-0.dllをEmacsのbinへコピーするかmingw64/binへPATHを通したら (native-comp-available-p)t になりました。なので以下のビルドはしなくても行けます。ただしmingw64/binへ常にPATHを通したくない場合は色々と調整する必要があります(後述))

nt/INSTALLnt/INSTALL.W64等を見るにビルド方法に大きな変更は無さそうです。

まずはMSYS2から既存パッケージのアップグレード(sourceforgeのミラーが廃止されたんですね。/etc/pacman.d以下を少し修正)。

その後今回追加で必要になるであろうmingw-w64-x86_64-libgccjitをインストール。

pacman -S mingw-w64-x86_64-libgccjit

次にMinGW64環境からビルド。 --without-dbus--with-gnutls は前にビルドした時に付けていたので一応。今も必要なのか不明。 --with-native-compilation は無いとダメだったので付けました。 --prefix にはインストール先を明示的に指定します。後でMinGW64環境と分離したいので。

mkdir 20220406 && cd 20220406
wget https://ftp.gnu.org/gnu/emacs/emacs-28.1.tar.gz
tar xvfz emacs-28.1.tar.gz
./configure --without-dbus --with-gnutls --with-native-compilation --prefix=/c/hogehoge/emacs-28.1
make -j4 #4はコア数
make install-strip
/c/hogehoge/emacs-28.1/bin/runemacs.exe -Q # 試しに起動
(native-comp-available-p)
t

うん、大丈夫っぽい。というか裏で自動的にコンパイルが走っててキモいんですけど(笑)

MSYS2 MinGW環境からの分離

次にMSYS2 MinGW環境以外からでも単独で起動できるように必要なDLL等をemacsのディレクトリへコピーします。

これで runemacs.exe をエクスプローラ等から直接実行しても起動するようになりますが……やはりネイティブコンパイルでエラーが出まくります。libgccjitがGCCを見つけられないのですから当たり前ですよね。というかCygwinのが起動されてるっぽい? ldがライブラリが見つからないとか言ってます。私はCygwinの方にはPATHを通してしまっていますからね。Cygwinのldが起動されて、それがMinGWのライブラリが見つけられないという流れになってしまっているのかもしれません。

Internals — libgccjit 12.0.1 (experimental ) documentation あたりを見ると、PATH、LIBRARY_PATHあたりの環境変数をちゃんとすれば何とかなりそう。

試しに (setenv "PATH" (concat "c:/hogehoge/msys/mingw64/bin;" (getenv "PATH"))) を評価してPATHの先頭にMinGWのbinを追加したところコンパイルが成功するようになりました。

うーん、でも常時MinGWにPATHを通したくないんだよなぁ……。

native-comp-async-env-modifier-form という変数があったので、そこで環境変数を設定してみるもうまくいかず。

ネイティブコンパイルは外部のemacsを起動して行う(コンパイル用のelファイルを生成して、 emacs --batch -l ????.el を起動する)みたいなので、その起動時にだけ環境変数を追加することにしました。

(when (and (fboundp #'native-comp-available-p)
           (native-comp-available-p))
  (defun my-comp-set-env (orig-fun &rest args)
    (let ((process-environment
           (append
            (list (concat "PATH=c:/hogehoge/msys/mingw64/bin;" (getenv "PATH"))
                  ;;"LIBRARY_PATH=c:/hogehoge/msys/mingw64/lib" 不要っぽい
                  )
            process-environment)))
      (apply orig-fun args)))

  (require 'comp)
  (advice-add #'comp-final :around #'my-comp-set-env) ;; call-processでemacsを起動している
  (advice-add #'comp-run-async-workers :around #'my-comp-set-env)) ;;make-processでemacsを起動している

適当ですがとりあえず。これで直接runemacs.exeを起動したとき(PATHにmingw64/binが含まれていないとき)でもネイティブコンパイルが成功するようになりました。

で、 ~/.emacs.d/eln-cache/ に色々ファイルが生成されているわけですが、これってちゃんと使われているのでしょうか。スピードも上がっているのでしょうか。後で調べてみようっと。

(2022-04-08追記:)

28.0.91(pretest)のWindows用バイナリが出たときのredditの投稿に、参考になることが色々書いてありました。

alpha.gnu.org has shiny new Emacs 28.0.91 Windows binaries : emacs

中でも、MSYS2から17ファイルほどコピーすればMSYS2無しでもネイティブコンパイルが出来るのだとか。

  • bin/libgccjit-0.dll
  • lib/gcc/crtbegin.o
  • lib/gcc/crtend.o
  • lib/gcc/dllcrt2.o
  • lib/gcc/libadvapi32.a
  • lib/gcc/libgcc.a
  • lib/gcc/libgcc_s.a
  • lib/gcc/libkernel32.a
  • lib/gcc/libmingw32.a
  • lib/gcc/libmingwex.a
  • lib/gcc/libmoldname.a
  • lib/gcc/libmsvcrt.a
  • lib/gcc/libpthread.a
  • lib/gcc/libshell32.a
  • lib/gcc/libuser32.a
  • libexec/emacs/28.0.91/x86_64-w64-mingw32/ld.exe
  • libexec/emacs/28.0.91/x86_64-w64-mingw32/as.exe

MSYS2の中からファイルを探してemacs-28.1.zipを展開したディレクトリ下の上記の場所にコピーして試したところ、確かに関数の同期コンパイルくらいは出来ているように見えます(私のPCはCygwinのldにPATHが通ってたりするので、他のPCで再現しない可能性あり。後でちゃんと確認します)。非同期のコンパイルはPATHを調整しないとダメだとも書いてあります。

後でもう少し詳しく調べて追記します。

(2022-04-11追記: 別の記事として書きました)

Windows上のEmacs 28.1でネイティブコンパイルする方法(まとめ)

2022-04-06

Windows上のEmacsでSVG画像内のimage要素が表示されない問題

Emacs27になってからSVG画像内のimage要素が表示されなくて困ったのですが、調べたところ lib/gdk-pixbuf-2.0/2.10.0/loaders.cache ファイルが無いのが原因だと分かりました。

いずれも Index of /gnu/emacs/windows にある公式のWindows版ビルドでの話です。独自ビルドして必要そうなDLLファイルをMinGWから抜き出した場合も起こるかもしれません。

表示されないSVGの例

例えば次のようなSVGでimage要素の部分が表示されずblueのrectだけが表示されます。

<svg width="400" height="300" version="1.1" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink">
  <rect x="10px" y="10px" width="100px" height="80px" fill="blue" />
  <image xlink:href="image1.jpg" x="20px" y="20px" width="100px" height="100px" />
  <image xlink:href="image2.png" x="30px" y="30px" width="100px" height="100px" />
  <image xlink:href="image3.bmp" x="40px" y="40px" width="100px" height="100px" />
</svg>

image1.jpgimage2.pngimage3.bmp はSVGと同じディレクトリにあるものとします。もちろんブラウザ等、他のソフトウェアでは正しく表示されます。Emacsでの確認方法は色々ありますがdiredから開くだけでも十分です。

Emacs 26.3の場合

https://ftp.gnu.org/gnu/emacs/windows/emacs-26/emacs-26.3-x86_64.zip

問題は起きません。正しく表示されます。

Emacs 27.2の場合

解決方法

cmdプロンプトで emacs-27.2-x86_64/bin ディレクトリへ移動し、次のコマンドを実行すると emacs-27.2-x86_64/lib/gdk-pixbuf-2.0/2.10.0/loaders.cache というファイルが生成されます。

gdk-pixbuf-query-loaders.exe --update-cache

Emacsを再起動して再び試してみると正しく表示されました。

Emacs 28.1の場合

https://ftp.gnu.org/gnu/emacs/windows/emacs-28/emacs-28.1.zip

image要素が表示されません。

解決方法

そもそも emacs-28.1/lib/ 以下に gdk-pixbuf-2.0 がありません。

Emacs27のファイル(emacs-27.2-x86_64/lib/gdk-pixbuf-2.0 以下。もちろん loaders.cache も)をEmacs28へコピーしたところ正しく表示されました。

loaders.cache を削除すると正しく表示されないので、Emacs28でもこのファイルは必要なようです。 emacs-28.1.zip には gdk-pixbuf-query-loaders.exe が含まれていないので、生成するにはEmacs 27の場合の手順を踏んでそちらからコピーしてくるのが手っ取り早いと思います。

原理

EmacsはSVGの描画にlibrsvgを使用していますが、librsvgは画像の処理にlibgdk_pixbufを使用しています。

libgdk_pixbufで画像を読み込むには画像の形式に対応するローダーライブラリが必要で、それが lib/gdk-pixbuf-2.0/2.10.0/loaders/ 以下にあるDLLファイル群です。

loaders.cache ファイルには、DLLファイルへのパスとそれが受け付けるMIMEタイプ、拡張子、ファイル先頭のマジックナンバー等の対応表が記されているようです。詳しくは調べていませんが、このファイルが無いとlibgdk_pixbufは画像を読み込めないようです。

不思議なことにEmacs26はこのファイルが無くても正しく読み込めていました。おそらくライブラリのバージョンアップに伴って必要になったのではないでしょうか。

必要性

EmacsでSVG内のimage要素、それもWindowsで扱う必要がある人はどれだけいるのでしょうか。多分ほとんどの人が問題に気がついていないのだと思います(まさか私の環境だけ起きてる?)。

しかしsvg.elにはsvg-embedのようなimage要素を使う機能も存在します。

また、Emacs28ではSVG内のimage要素が外部ファイルを参照する時の基準ディレクトリを指定する機能も追加されました。(https://github.com/emacs-mirror/emacs/blob/78ecd67888566167fb4c881d8350f611fa039649/etc/NEWS.28#L2417 )

図形だけでも面白いのに画像を自由に配置できるとなればもっと面白いことが色々出来るはずです。皆さんも是非試してみてはいかがでしょうか。

私も試しにimage要素を沢山生成して遊んでみました。

2022-04-06-svg-image-ex.gif

一枚一枚の画像をtransform属性で変形し(残念ながら透視投影は無理なので正射影です)、面単位でZソートを行っています。

結構遅いです。

何となくEmacs Lisp側というよりは描画ライブラリ側が遅いような気が。

2022-02-26

Emacsからアメダス観測所の計測データを取得する

前回の続き

一応任意のアメダス観測所の計測データを取得できるようにしてみました。あまり使う予定はありませんが。

misohena/el-jma: Emacs Interface for Japan Meteorological Agency Data

使い方。

まずはアメダスの観測所番号を調べます。 jma-amedas-read-amedas-code 関数で補完付きの入力ができるようになっているのでそれを使います。

(require 'jma-amedas)
(jma-amedas-read-amedas-code)

番号が分かったら jma-amedas-point-latest に渡すだけです。

(jma-amedas-point-latest ;;最新のデータを取得
 "44112");;八王子

結果は次のようになります。

(\20220226141000
 (prefNumber . 44)
 (observationNumber . 112)
 (temp .
       [12.6 0])
 (sun10m .
         [10 0])
 (sun1h .
        [1.0 0])
 (precipitation10m .
                   [0.0 0])
 (precipitation1h .
                  [0.0 0])
 (precipitation3h .
                  [0.0 0])
 (precipitation24h .
                   [0.0 0])
 (windDirection .
                [7 0])
 (wind .
       [8.8 0])
 (maxTempTime
  (hour . 4)
  (minute . 41))
 (maxTemp .
          [13.4 0])
 (minTempTime
  (hour . 20)
  (minute . 22))
 (minTemp .
          [-2.7 0])
 (gustTime
  (hour . 4)
  (minute . 58))
 (gustDirection .
                [8 0])
 (gust .
       [15.2 0]))

一応アクセッサがあるのでそれを使うと楽にデータを取り出せます。

(let* ((amedas-code "44112")
       (sample (jma-amedas-point-latest amedas-code)))
  (format "%sの%sの気温は%s℃、降水量(前1時間)は%smmです"
    (jma-amedas-point-name (jma-amedas-point amedas-code))
    (format-time-string "%Y-%m-%d %H:%M" (jma-amedas-sample-time sample))
    (or (jma-amedas-sample-temp sample) "-")
    (or (jma-amedas-sample-precipitation1h sample) "-")))
"八王子の2022-02-26 14:10の気温は12.6℃、降水量(前1時間)は0.0mmです"

取り出せる情報は設備の種類によって異なります(気象庁 | アメダスあたりを参照のこと)。

また、計測値の品質に問題がある場合はnilを返します。生データの配列(上の例だと(temp . [12.6 0])等)の二番目の要素が品質を示す値で、0のとき正常を意味します。

期間を指定して取得することも可能です。

(let* ((max-time (jma-amedas-latest-time))
       (min-time (time-add max-time (* -5 60 60))))
  (jma-amedas-point-samples-between "44112" min-time max-time))
((\20220226093000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [9.6 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [6 0]) (wind . [1.0 0]) (maxTempTime (hour . 0) (minute . 27)) (maxTemp . [9.7 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 20) (minute . 31)) (gustDirection . [13 0]) (gust . [4.4 0]))
 (\20220226094000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [9.9 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [4 0]) (wind . [1.5 0]) (maxTempTime (hour . 0) (minute . 40)) (maxTemp . [9.9 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 20) (minute . 31)) (gustDirection . [13 0]) (gust . [4.4 0]))
 (\20220226095000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [10.0 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [5 0]) (wind . [2.3 0]) (maxTempTime (hour . 0) (minute . 46)) (maxTemp . [10.3 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 0) (minute . 50)) (gustDirection . [7 0]) (gust . [5.4 0]))
 (\20220226100000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [10.3 0]) (snow1h . [0 :null]) (snow6h . [0 :null]) (snow12h . [0 :null]) (snow24h . [0 :null]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [3.6 0]) (maxTempTime (hour . 0) (minute . 56)) (maxTemp . [10.8 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 0) (minute . 58)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [5.8 0]))
 (\20220226101000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [10.1 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [6 0]) (wind . [3.1 0]) (maxTempTime (hour . 0) (minute . 56)) (maxTemp . [10.8 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 0) (minute . 58)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [5.8 0]))
 (\20220226102000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [10.6 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [4.0 0]) (maxTempTime (hour . 1) (minute . 15)) (maxTemp . [10.9 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 1) (minute . 13)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226103000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [11.2 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [3.2 0]) (maxTempTime (hour . 1) (minute . 29)) (maxTemp . [11.4 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 1) (minute . 13)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226104000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [11.2 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [8 0]) (wind . [3.1 0]) (maxTempTime (hour . 1) (minute . 39)) (maxTemp . [11.7 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 1) (minute . 13)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226105000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [10.8 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [3.0 0]) (maxTempTime (hour . 1) (minute . 39)) (maxTemp . [11.7 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 1) (minute . 13)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226110000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [11.2 0]) (snow1h . [0 :null]) (snow6h . [0 :null]) (snow12h . [0 :null]) (snow24h . [0 :null]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [8 0]) (wind . [3.6 0]) (maxTempTime (hour . 1) (minute . 58)) (maxTemp . [11.8 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 1) (minute . 13)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226111000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [11.5 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [4.5 0]) (maxTempTime (hour . 1) (minute . 58)) (maxTemp . [11.8 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 1) (minute . 13)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226112000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [11.5 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [9 0]) (wind . [2.8 0]) (maxTempTime (hour . 2) (minute . 14)) (maxTemp . [12.3 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 1) (minute . 13)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226113000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [11.8 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [6 0]) (wind . [2.6 0]) (maxTempTime (hour . 2) (minute . 14)) (maxTemp . [12.3 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 1) (minute . 13)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226114000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.8 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [4.4 0]) (maxTempTime (hour . 2) (minute . 40)) (maxTemp . [12.9 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 1) (minute . 13)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226115000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.6 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [9 0]) (wind . [3.0 0]) (maxTempTime (hour . 2) (minute . 50)) (maxTemp . [12.9 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 1) (minute . 13)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226120000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.7 0]) (snow1h . [0 :null]) (snow6h . [0 :null]) (snow12h . [0 :null]) (snow24h . [0 :null]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [4.0 0]) (maxTempTime (hour . 2) (minute . 55)) (maxTemp . [13.0 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 3) (minute . 0)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [7.5 0]))
 (\20220226121000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.9 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [8 0]) (wind . [4.9 0]) (maxTempTime (hour . 3) (minute . 3)) (maxTemp . [13.1 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 3) (minute . 6)) (gustDirection . [7 0]) (gust . [8.3 0]))
 (\20220226122000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.1 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [6 0]) (wind . [5.1 0]) (maxTempTime (hour . 3) (minute . 3)) (maxTemp . [13.1 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 3) (minute . 6)) (gustDirection . [7 0]) (gust . [8.3 0]))
 (\20220226123000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.1 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [6.1 0]) (maxTempTime (hour . 3) (minute . 3)) (maxTemp . [13.1 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 3) (minute . 21)) (gustDirection . [9 0]) (gust . [9.7 0]))
 (\20220226124000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.3 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [5.5 0]) (maxTempTime (hour . 3) (minute . 3)) (maxTemp . [13.1 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 3) (minute . 21)) (gustDirection . [9 0]) (gust . [9.7 0]))
 (\20220226125000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.8 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [6.8 0]) (maxTempTime (hour . 3) (minute . 3)) (maxTemp . [13.1 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 3) (minute . 21)) (gustDirection . [9 0]) (gust . [9.7 0]))
 (\20220226130000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.5 0]) (snow1h . [0 :null]) (snow6h . [0 :null]) (snow12h . [0 :null]) (snow24h . [0 :null]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [7.3 0]) (maxTempTime (hour . 3) (minute . 55)) (maxTemp . [13.3 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 3) (minute . 58)) (gustDirection . [7 0]) (gust . [10.1 0]))
 (\20220226131000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.8 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [6.6 0]) (maxTempTime (hour . 3) (minute . 55)) (maxTemp . [13.3 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 4) (minute . 7)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [10.6 0]))
 (\20220226132000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.7 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [6.9 0]) (maxTempTime (hour . 3) (minute . 55)) (maxTemp . [13.3 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 4) (minute . 20)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [10.9 0]))
 (\20220226133000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.6 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [8.0 0]) (maxTempTime (hour . 3) (minute . 55)) (maxTemp . [13.3 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 4) (minute . 28)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [12.5 0]))
 (\20220226134000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.9 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [7.4 0]) (maxTempTime (hour . 3) (minute . 55)) (maxTemp . [13.3 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 4) (minute . 28)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [12.5 0]))
 (\20220226135000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.9 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [8 0]) (wind . [7.9 0]) (maxTempTime (hour . 4) (minute . 41)) (maxTemp . [13.4 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 4) (minute . 28)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [12.5 0]))
 (\20220226140000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.9 0]) (snow1h . [0 :null]) (snow6h . [0 :null]) (snow12h . [0 :null]) (snow24h . [0 :null]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [8 0]) (wind . [9.3 0]) (maxTempTime (hour . 4) (minute . 41)) (maxTemp . [13.4 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 4) (minute . 58)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [15.2 0]))
 (\20220226141000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [12.6 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [8.8 0]) (maxTempTime (hour . 4) (minute . 41)) (maxTemp . [13.4 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 4) (minute . 58)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [15.2 0]))
 (\20220226142000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [13.0 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [8.0 0]) (maxTempTime (hour . 4) (minute . 41)) (maxTemp . [13.4 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 4) (minute . 58)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [15.2 0]))
 (\20220226143000 (prefNumber . 44) (observationNumber . 112) (temp . [13.0 0]) (sun10m . [10 0]) (sun1h . [1.0 0]) (precipitation10m . [0.0 0]) (precipitation1h . [0.0 0]) (precipitation3h . [0.0 0]) (precipitation24h . [0.0 0]) (windDirection . [7 0]) (wind . [7.2 0]) (maxTempTime (hour . 5) (minute . 29)) (maxTemp . [13.4 0]) (minTempTime (hour . 20) (minute . 22)) (minTemp . [-2.7 0]) (gustTime (hour . 4) (minute . 58)) (gustDirection . [8 0]) (gust . [15.2 0])))

1度のアクセスで10分毎の計測データが3時間分まとめて取得できるので、必要なだけアクセスして結果をつなぎ合わせてから不要な部分をカットしています。サーバへのアクセス頻度が高くなりがちなのでご注意ください(とは言え気象庁の観測データ一覧ページで行っていることと同じではあります)。

過去数日程度のデータしか取得できないようです。それ以前のデータは気象庁|各種データ・資料のあたりから取得しましょう。