2017-10-22

Emacsでイタリック(斜体)が表示されないのを何とかした(Windows Emacs25.3)

org-modeを使っていて、ふと斜体が表示されないのに気がつきました。

私の最近のフォント設定は前回の通り次のような単純な物でした。

;; 記号をデフォルトのフォントにしない。(for Emacs25.2)
(setq use-default-font-for-symbols nil)
;; デフォルトはASCII用のフォントでなければダメっぽい。
(set-face-attribute 'default nil :family "Inconsolata" :height 120)
;; ASCII以外を指定する。
(set-fontset-font nil '(#x80 . #x10ffff) (font-spec :family "MS Gothic"))

ASCII部分はプログラミング用フォントとして有名なInconsolataを使っています。 それ以外は基本的にMS ゴシック。私はMS ゴシックの低解像度ディスプレイ下でのシャープさをとても評価しているのです。

それでまず試したのはマニュアル(Bold and italic - GNU Emacs FAQ For MS Windows)にもあるこの設定。

(setq w32-enable-synthesized-fonts t)
(set-face-font 'italic "-*-Courier New-normal-i-*-*-11-*-*-*-c-*-iso8859-1")
(set-face-font 'bold-italic "-*-Courier New-bold-i-*-*-11-*-*-*-c-*-iso8859-1")

んー、確かに斜体になります。でもCourier Newは嫌なのでこれをInconsolataなどにしてみてもうまく行きません。MS Gothicなどでもダメです。Consolas等あらかじめ斜体が用意されているフォントならうまくいきます。

ひょっとしたら計算で傾かせている場合はダメなのでしょうか。でも昔は傾いたと思うのですが……。 w32-enable-synthesized-fonts を調べてみましたが、これ現在はobsoleteで何の効果も無いみたいです。ソースを過去に遡って追ってみましたが、Emacs23になってからはどこからも使われていないみたいです。 色々試してみてもどうあがいても斜体がないフォントを斜体にすることができませんでした。

仕方が無いので斜体がある等幅フォント(日本語あり)ということで、Ricty Diminishedを使ってみました。

(set-face-font 'italic "Ricty Diminished:italic")

うん、斜体になります。……でも、日本語は斜体になっていません。あれー????

日本語部分はMS Gothic(非斜体)のままです。ASCII部分は設定の通りRicty Diminishedの斜体。上のフォントセットの設定が優先されているのでしょうか?

斜体専用のfontsetを作ってASCIIもそれ以外もRicty Diminishedにし、italicフェイスのfont属性に設定してみましたが、やはり日本語(非ASCII)はMS Gothic(非斜体)です。

諦めかけたところでふと (describe-face 'default) のfontset:の項目が目に付きました。あれ、faceの属性にもfontsetってあるんですね。試しに (set-face-attribute 'italic nil :fontset "fontset-standard") とやってみるとエラーが出ません。もしかして……と思い、Ricty Diminishedだけのfontsetを:fontset属性に設定してみると、無事日本語も含めて斜体はRicty Diminishedになりました。

なるほどー、italicフェイスのfontset属性がunspecifiedだとデフォルトのfontset(defaultフェイスのfontset属性?)が使われて上で設定したMS Gothicが使われてしまうんですね。だからitalicフェイスのfontset属性で再度非ASCII用のフォントを指定してあげれば良いわけですか。

というわけで、最終的な設定は次のようになりました。

;; 記号をデフォルトのフォントにしない。(for Emacs25.2)
(setq use-default-font-for-symbols nil)

(defun my-font-available-p (name) (find-font (font-spec :name name)))
(cond
 ;; ASCII用のフォントを設定する。
 ;; Inconsolataを優先する。理由:
 ;; - 等幅プログラミング用フォント
 ;; - Windows上でのhintingが良いのでRictyより文字がぼやけない
 ((my-font-available-p "Inconsolata") (set-fontset-font nil 'ascii "Inconsolata-12") (setq-default line-spacing 0.0))
 ((my-font-available-p "Ricty Diminished") (set-fontset-font nil 'ascii "Ricty Diminished-12") (setq-default line-spacing 0.2))
 ((my-font-available-p "Consolas") (set-fontset-font nil 'ascii "Consolas-12")))
;; ASCII以外のフォントを設定する。
(set-fontset-font nil '(#x80 . #x3fffff) "MS Gothic")
;; 斜体フォントを設定する。
;; faceのfontset属性を設定するところがミソ。そうでないと上で設定した非ASCII用フォントが優先されてしまう。
(cond
 ;; Ricty Diminishedを使う。理由:
 ;; - ASCIIにも日本語文字にも斜体バージョンがある(実際には独自にFontForgeで少し角度を増やした物を使っています。その際フォント情報も調整しました)
 ;; - 日本語も等幅である
;;  - Inconsolataと同じプログラミング用フォント
 ;; - Inconsolataには斜体バージョンがない
 ;; - hintingや文字の高さの違いは斜体に限り諦められる
 ((my-font-available-p "Ricty Diminished")
  (create-fontset-from-fontset-spec "-*-*-*-italic-*-mono-*-*-*-*-*-*-fontset-myitalic")
  (set-fontset-font "fontset-myitalic" '(#x80 . #x3fffff) "Ricty Diminished")
  (set-face-attribute 'italic      nil :fontset "fontset-myitalic")
  (set-face-attribute 'bold-italic nil :fontset "fontset-myitalic"))
)

本当は日本語部分はMS Gothicの斜体にしたかったのですが、どうあがいても出来なかったので仕方がありません。日本語の斜体を使う機会は多くはありませんし諦めます。

script slant フォント
ascii normal Inconsolata
非ascii normal MS Gothic
ascii italic Ricty Diminished
非ascii italic Ricty Diminished

という組み合わせで使いたいという人はあまりいないかもしれませんが、ひとまずこんな感じで。

それにしても set-face-attribute の説明に :fontset のことが書いていないのですが大丈夫なのでしょうか。実際常に変更できるわけではないようで、少なくともdefaultフェイスに対する:fontset属性の変更は何故かうまくいきませんでした。defaultフェイスはフレームパラメータと結びついているので制約があるのでしょうか?

一番最初にASCII用のフォントを設定するところですが、同じ事を次のようにも書けます。

(set-face-attribute 'default nil :font "Inconsolata-12")
defaultフェイスのフォント関連属性を変更することで、フレームのfontパラメータも書き換わります。自動的に fontset-auto1 のようなfontsetが作られます。 :family "Inconsolata" :height 120 のような指定をするとfontset-auto1とfontset-auto2の二つが作られたりします。
(set-frame-font "Inconsolata-12") または (set-frame-parameter nil 'font "Inconsolata-12")
フレームのfontパラメータを書き換えるとdefaultフェイスも書き換わります。自動的に fontset-auto1 のようなfontsetが作られます。
(set-fontset-font "fontset-startup" 'ascii "Inconsolata-12")
今回採用した方法とほぼ同じです。起動直後はfontset-startupがフレームに設定されているため、"fontset-startup"と書いてもnilと書いても同じです。余分なfontsetは自動的に作られません。

フレーム、フレームのdefaultフェイス、フレームに現在設定されているfontsetのいずれを修正しても同じような挙動になります。

いやはや、Emacsのフォントまわりは本当に難解ですね。

(2021-07-29追記:現在はFontForgeで自分で斜体に加工したフォントを使っています)

2017-10-17

PowerShellについて少しは真面目に調べてみた

ちょっとした変換作業を効率化するためにbatを書いていたらファイル名の扱いで困った(空白を含むパスやネットワークパスの扱いが絶望的に面倒くさい)ので代わりにPowerShellでやったら(前回)すんなりうまくいったので 、気をよくしてPowerShellについて少しは真面目に勉強してみました。PowerShellってとっつきにくくて何となく見よう見まねで細部は気にせず適当にやり過ごしていたのですが、知らずに使うのも気持ちが悪いですし。

資料

PowerShellの何が分かりづらいって公式のドキュメントが不足していることですよね。特に言語仕様。結構独特な文法やセマンティックスを持っているのでその辺りの説明が必要です。

探してみると次の場所に3.0の言語仕様書があります(docx形式です)。

最新版は見当たりませんが、この手の仕様書は昔のバージョンの方がシンプルで見やすかったりもしますし我慢します。

日本語で簡単にまとめてくださっているサイトとしては次のサイトがありました。

公式っぽいところだと次のサイトが結構重要なことを書いている気がします。

パイプラインとコマンド実行と関数呼び出し

言語仕様のイントロダクションにも書いてあることですが、PowerShellでとても重要なのはパイプラインだと思います。従来のシェルスクリプトはコマンドの実行によって生じたテキストが次のコマンドへパイプでつながれていきます。しかしPowerShellではコマンドの実行結果はオブジェクトであり、それが次のコマンドへ流れていきます。この一連のオブジェクトが流れる道をパイプラインと呼びます。

PowerShellでのコマンドは、外部のスクリプトや実行ファイルだけでなくユーザーが定義した関数なども含まれます。

コマンドを実行する方法はいくつかありますが、基本的には「コマンド名 引数1 引数2 …」という単純な構文を使います。言語仕様のexpressionを見ても式の中に関数呼び出し構文というのがありません。関数もコマンドですから、式の中ですらカッコで囲んでこの構文を使って呼び出します(メソッド呼び出し構文は式の中にあります。「オブジェクト . メソッド (引数…)」みたいなやつ)。

例えば次のようなtupleという関数。この関数は引数で指定した二つの数を要素とする配列オブジェクトをパイプラインへ出力します。

function tuple($a, $b){$a,$b}

この関数を呼び出すには次のようにコマンドと同じように実行します。

tuple 2 3 #結果は (2, 3) というArray

コマンドを実行した結果、(2, 3)という2要素の配列(Array)オブジェクトが生じるのですが、特に行き先が指定されていないのでコンソールに表示されます。

tuple 2 3 > result.txt

このようにリダイレクトすれば結果をファイルへ出力することも出来ます。

次のように式の中からコマンドを実行して結果を演算することも出来ます。

(tuple 2 3) * 2 + (tuple 4 5) #結果は(2, 3, 2, 3, 4, 5)というArray

「配列 * 整数」は配列の指定回数の繰り返しを作ります。「配列 + 配列」は連結した配列を作ります。

この辺りの事情は外部のスクリプトを呼び出すときでも同じです。例えば次のようなtuple.ps1というファイルを作成します。

# tuple.ps1
$args[0],$args[1]

これを呼び出すには次のようにします。

.\tuple.ps1 2 3 #結果は (2, 3) というArray
.\tuple.ps1 2 3 > result.txt
(.\tuple.ps1 2 3) * 2 + (.\tuple.ps1 4 5) #結果は(2, 3, 2, 3, 4, 5)というArray

重要なのは、こうしてコマンドを実行するとその都度生じた値がパイプラインへ流れるということです。

流す先が実際にどこになるかは呼び出し側によって変わります。コンソール、ファイル、演算子の項、コマンドの引数、変数、などなど。

流したくなければ明示的に破棄する必要があります。

.\tuple.ps1 2 3 > $null
[void](.\tuple.ps1 2 3)
$null = .\tuple.ps1 2 3

このようにすればコマンドを実行して生じた値はどこへも流れず破棄されます。

ちなみに式のトップレベルにある代入演算子は、その結果がパイプラインへ流れません。

$a = "hello" #helloは変数に格納されるのでパイプラインへは流れない

「トップレベル」と断っていると言うことは、トップレベルでなければ流れます。

($a = "hello") # 式のトップレベルはカッコなので代入演算子の結果であるhelloがパイプラインへ流れる。

変数へ代入するたびにいちいち破棄が必要になるのは面倒だからでしょう。意味的にもリダイレクトと同じようにパイプラインの流し先を変数にしただけと考えられます。

この辺りの事情は関数の中でも同じです。

関数というと何か値を返すものと考えますが、PowerShellでももちろんそう考えても良いのですが、返す先は結局はパイプラインなのです。

function compute($filename){
  echo "begin"
  $result = 42 #$result = very_complex_processing $filename の代わり
  echo "end"
  $result
}
compute("example.txt") > result.txt

例えばこのようなcomputeという関数があったとき、result.txtはどのようになるでしょうか。 Rubyあたりをやっていると最後の$result、つまり42だけ出力されそうな気がしてしまいますが、PowerShellでは「begin end 42」が出力されます。

解説をすると次のようになります。

function compute($filename){
  echo "begin" # beginがパイプラインへ流れます。
  $result = 42 # トップレベルにある代入演算子の結果はパイプラインへ流れません。
  echo "end" # endがパイプラインへ流れます。
  $result # $resultの評価結果がパイプラインへ流れます。
}
$r = compute("example.txt") # パイプラインの接続先は変数r。$rは3要素の配列("begin", "end", 42)になります。

この辺りのことが分かっていれば、次の関数もよく理解できるでしょう。

function range($first, $last){
  for($i = $first; $i -le $last; ++$i){
    $i # パイプラインへ$iの値が流れる
  }
}
range 10 15 #結果はArray(10, 11, 12, 13, 14, 15) 10..15と同じ
2017-10-16 ,

PowerShellスクリプトへファイルをドラッグ&ドロップする(bat不要)

ショートカットのリンク先を工夫すればOK。

単純に.ps1へのショートカットを作ってもダメ。.ps1を開く既定のハンドラが登録されていないので。

次のような記事もあるくらいだし、漠然とbatファイル経由でないとダメだと思っていた。

でも次のような記事を見つけて試してみたらうまくいった。

つまり、適当なショートカットを作成して、リンク先を powershell -NoProfile -File ファイル名(.ps1) とすればOK。

色々オプションもあるみたいなので注意。

$Args にちゃんとドロップしたファイルのパスが格納される。空白文字が入っているパスでも大丈夫。UNCでも大丈夫。

考えてみれば当たり前の話なのかもしれないけど、この方法でちゃんとドロップしたファイル名だけが $Args に入るというのはちょっと不思議なような気もする。 -File ファイル名.ps1 の後に適当な文字列を入れて試すとその文字列は $Args[0] に入るのでそういう仕様みたい。

2017-10-15

2017秋の新番組

良い滑り出しかなと思ったのは次:

秋の新番組第一話、最初サクサク切りまくって「今期は楽が出来るかな~」と思っていたのですが後半○を付けたものが多く出ました。

印象 開始日時 チャネル タイトル
10/01(日) 07:00~ テレビ東京 レゴ ニンジャゴー 新シリーズ
× 10/01(日) 25:00~ TOKYO MX お見合い相手は教え子、強気な、問題児
10/01(日) 25:35~ テレビ東京 銀魂 ポロリ篇
10/02(月) 24:00~ TOKYO MX UQ HOLDER!~魔法先生ネギま!2~
× 10/02(月) 25:00~ TOKYO MX ディアホライゾン(被)
× 10/02(月) 25:05~ TOKYO MX aiseki MOGOL GIRL
10/02(月) 25:35~ テレビ東京 おそ松さん 第2期
× 10/03(火) 18:25~ テレビ東京系 ブラッククローバー
10/03(火) 21:54~ TOKYO MX アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 第2期
× 10/03(火) 23:00~ TOKYO MX 戦刻ナイトブラッド
10/03(火) 24:30~ TOKYO MX 食戟のソーマ 餐の皿 (第3期)
× 10/03(火) 25:00~ TOKYO MX お酒は夫婦になってから
10/04(水) 17:20~ NHK Eテレ うっかりペネロペ 新シリーズ(第4期)
× 10/04(水) 22:25~ TOKYO MX あめこん!!
× 10/04(水) 22:30~ TOKYO MX TSUKIPRO THE ANIMATION
× 10/04(水) 24:00~ TOKYO MX このはな綺譚
10/05(木) 22:00~ TOKYO MX URAHARA
10/05(木) 23:30~ TOKYO MX Just Because!
× 10/05(木) 24:00~ TOKYO MX 十二大戦
× 10/05(木) 25:58~ TBS DYNAMIC CHORD(ダイナミックコード)
10/06(金) 21:54~ TOKYO MX 大正ちっちゃいさん
× 10/06(金) 22:00~ TOKYO MX ドリフェス! R (2ndシーズン)
10/06(金) 22:30~ TOKYO MX 少女終末旅行
10/06(金) 24:30~ TOKYO MX キノの旅 -the Beautiful World- 新作
× 10/06(金) 25:05~ TOKYO MX Dies irae
10/06(金) 25:23~ テレビ東京 VANISING LINE
10/06(金) 25:40~ TOKYO MX 王様ゲーム The Animation
10/06(金) 25:55~ TBS 結城友奈は勇者である 第2期
× 10/06(金) 26:10~ TOKYO MX グラマラスヒーローズ
× 10/07(土) 06:54~ テレビ東京 シルバニアファミリー ミニストーリー
10/07(土) 09:20~ NHK Eテレ ピングー in ザ・シティ
10/07(土) 09:27~ NHK Eテレ PEANUTS スヌーピー ショートアニメ
10/07(土) 17:30~ 日本テレビ系 タイムボカン 逆襲の三悪人
10/07(土) 17:35~ NHK Eテレ クラシカロイド 第2シリーズ
10/07(土) 22:00~ TOKYO MX 宝石の国
10/07(土) 22:30~ TOKYO MX ラブライブ!サンシャイン!! 第2期
10/07(土) 23:30~ TOKYO MX アイドルマスター SideM
10/07(土) 24:30~ TOKYO MX ブレンド・S
10/07(土) 25:00~ TOKYO MX 鬼灯の冷徹 第弐期
10/07(土) 25:30~ TOKYO MX 魔法使いの嫁
10/08(日) 10:00~ テレビ東京系 カードファイト!! ヴァンガードG Z(第9期)
10/08(日) 22:00~ TOKYO MX アニメガタリズ
10/08(日) 22:30~ TOKYO MX 妹さえいればいい。
10/08(日) 23:00~ TOKYO MX クジラの子らは砂上に歌う
10/08(日) 24:00~ TOKYO MX 干物妹!うまるちゃんR (第2期)
10/08(日) 24:30~ TOKYO MX 血界戦線 & BEYOND (第2期)
10/08(日) 25:35~ TOKYO MX Code:Realize ~創世の姫君~
10/09(月) 24:30~ TOKYO MX つうかあ
× 10/09(月) 25:35~ TOKYO MX おにゃんこポン
10/09(月) 25:40~ TOKYO MX ネト充のススメ
10/09(月) 26:05~ テレビ東京 Wake Up, Girls!新章
10/10(火) 22:05~ AT-X ラブ米(ラブコメ)-WE LOVE RICE- 第2期
10/10(火) 25:41~ TOKYO MX EVIL OR LIVE
10/11(水) 25:05~ TOKYO MX 僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件
10/12(木) 24:55~ フジテレビ いぬやしき
10/13(金) 22:30~ WOWOW ROBOMASTERS THE ANIMATED SERIES
10/14(土) 23:00~ NHK Eテレ 3月のライオン 第2シリーズ

これは番組の傾向が偏っていたのか、それとも視聴時の体調の変化によるものなのか不明。

2017-10-11

浄土平周辺(一切経山、五色沼、家形山、吾妻小富士、吾妻小舎)へ行った

はじまり

魔女の瞳こと五色沼を見に一切経山(いっさいきょうざん)へ行ってきました。

きっかけはTwitter。うーん綺麗ですね。

調べてみると、福島県に浄土平というところがあって、そこから徒歩で1~2時間くらいで行けるみたいです。裏磐梯の五色沼とは違います(そっちは中学の修学旅行で行ったような)。登山としては初心者レベルなので私でも大丈夫そうです。浄土平までは福島駅から観光路線バス(福島交通 - 観光路線バス『スカイライン循環線』)が出ています。通常は土日のみ、紅葉シーズン(10月~)は毎日運行だとか。天気も大丈夫そう。良し行くぞ。

それにしてもバスの本数は1日2本、それもずいぶん遅い時間から動き出すんですね。最初の便が昼前に浄土平着。最後の帰りの便が15:40発なのでほとんど滞在できません。と、地図を見ていたら吾妻小舎の文字が。どうやら山小屋のようです。

吾妻小舎は浄土平から歩いてすぐの所にある山小屋です。これを利用すれば滞在時間を丸一日延ばせますね。紅葉の時期は混みそうですが土曜日を避ければ大丈夫でしょう。というわけで予約の電話。携帯はつながらなかったので微温湯温泉にある固定電話の方へ。無事予約が出来ました。一人布団一枚保証だそうなので安心ですね。

福島駅への交通はに書いたとおり。行きはバスに乗り遅れてはいけないので新幹線にしました。帰りはバスの時間が読めないので当日決めましょう。

コースや地形はYamakei Online他で確認。コースタイムを元にゆとりを持たせて大まかなスケジュールを作成。

というわけで、荷物を準備して出発。

浄土平へ

早朝発。府中本町-(武蔵野線)-武蔵浦和-(埼京線)-大宮-(新幹線)-福島。途中大宮で朝食。福島で昼食のおにぎりを購入。福島駅前のバス窓口で切符を買ってバス停に一番乗りで並びバスを待ちます。この手のバスは大抵並ぶので、早めに行って一番前の席が取れると良い景色が見られます。

バスに乗って浄土平へ。隣に座った登山者風の方が話しかけてきて吾妻小舎に泊まるとのこと。私もということで、色々おしゃべりをしながら浄土平へ向かいました。日曜日ということもあってバスは補助席も含めて満席。途中で運転手が乗車を断ろうとしていましたが、電話で本社と話をしてなんとか全員乗せていました。いや、あんなところに取り残されちゃたまらないよね。今時はシートベルトの問題もあって色々難しいみたいです。

いよいよ浄土平が近づいてきたところで渋滞。バスが全く動きません。時々動いても一台分進むだけ。どうも浄土平の駐車場が混んでいるようです。一つ前の兎平で下りて歩くことにしました。

2017-10-11-trafic1.jpg 2017-10-11-trafic2.jpg

10分ほどで浄土平に到着。時間も過ぎているのでそのまま登山道へ向かいました。

浄土平ってこんなところ

ちなみに浄土平はこんなところです。

2017-10-11-jyoudodaira.jpg

浄土平関連リンク:

浄土平から一切経山へ

直登ルートなるものもあるらしいのですが、火山ガスの影響で立ち入り禁止とか。いったん西の方へまわってから頂上を目指します。

結構岩がゴロゴロしていて日頃歩かない人間には足へのダメージがつらいですね。一応登山靴を履いてきているのでなんとか。

2017-10-11-to-issaikyou1.jpg 2017-10-11-to-issaikyou2.jpg

中盤の上りが傾斜としては一番きついですが、手を着くような所もありませんし、砂利で滑らないように注意すれば問題ありません。 風が強くて寒いと聞いていたのですが、幸い天気も良く風も穏やかでその点でも苦労しませんでした。

2017-10-11-to-issaikyou3.jpg 2017-10-11-to-issaikyou4.jpg

1時間ほどで一切経山到着。山頂付近一帯はこんな感じで見渡す限り茶色です。

2017-10-11-issaikyou-top.jpg

しかしその断崖絶壁の下に見えるのは青い湖。

2017-10-11-issaikyou-north.jpg

来た方角(南)を振り返れば吾妻小富士の火口が見えます。

2017-10-11-issaikyou-south.jpg

風もそれほどではなかったので、ゆっくり滞在しておにぎりを頬張りました。

Google Photosがエフェクトをかけてくれた写真:

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鎌沼経由で浄土平、桶沼、吾妻小舎へ

元来た道を戻り、避難小屋の少し南にある分岐を右へ。湿原が広がっていて、すぐに鎌沼が見えます。所々紅葉が見られました。

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2017-10-11-kamanuma1.jpg 2017-10-11-kamanuma2.jpg 2017-10-11-kamanuma3.jpg

鎌沼を通り過ぎて姥ヶ原を過ぎると藪みたいな道をひたすら下り。疲れもピークなので足にきます。

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なんとか浄土平へ戻ってきました。

ビジターセンターの方ではなく、湿原の木道を通って吾妻小舎へ向かいます。

途中少し登って桶沼を経由。

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15:30頃に吾妻小舎にたどり着けました。

吾妻小舎に泊まる

林というか森というか、そんなところにある山小屋です。浄土平から続く道は木々で鬱蒼として少し通りづらかったです。

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1Fにいた人に声をかけてみると入口は2Fだとか。外の階段を登って入ると管理人の方が寝る場所と食事や消灯時間を案内してくれました。

靴置き場:

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寝る場所(左から二人組、一つ空けて私、一つ空けて一人、他の客はハシゴを登って上のロフトで計13人ほど):

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一番乗りでしたが、すぐに他の人たちも到着しました。バスで一緒だった人の姿も。布団を敷いて寝っ転がって本を読んだりしながら食事まで時間を潰しました。ちなみに携帯の電波は入りません(ドコモ系)。

2017-10-11-in-azumagoya1.jpg 2017-10-11-in-azumagoya3.jpg

18時夕食。1Fの食堂で食べます。宿代等はこのとき支払いました。

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19時前には食べ終わり、消灯まで暇なので星でも見えないかなと外へ散歩に出かけました。

外は真っ暗なのでライト必須。ヘッドランプをつけて浄土平方面へ。国道沿いまで行くと多少開けています。携帯の電波も入ります。あいにくの薄曇りで星はほとんど見えませんでした。月もおぼろげ。時々天頂付近が晴れることがあってそのときに写真を撮りました(夏の大三角形)。

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浄土平レストハウスまで歩いてみると自動販売機があったのでペットボトルのお茶を購入。山小屋に泊まっているのにこんなに便利で良いのか。

20時過ぎに宿に戻り、布団の上で本を読んで過ごし、21時に消灯。そのまま寝ました。

2日目

一切経山の他には東吾妻山へ登る人が多かったのですが、私は再び一切経山へ。五色沼を挟んで向かいの家形山へ登ってみました。ここからも五色沼が見渡せます。あいにくの曇り空でそれほど綺麗には写りませんでした。残念。

2017-10-11-goshikinuma-side2.jpg 2017-10-11-goshikinuma-side.jpg 2017-10-11-iegata1.jpg 2017-10-11-iegata2.jpg 2017-10-11-iegata3.jpg

再び浄土平へ戻りレストハウスのレストランで昼食。

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バスまで時間があるので吾妻小富士へ。浄土平のすぐ近くにあります。吾妻小富士だけ登る観光客も多いです。

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火口の中は水も溜まっておらず何もありません。足場も広くて案外スリルもありませんでした。一切経山の方から遠目に眺める方が迫力があります。でも見晴らしは良いです。

1時間もかからずまわってしまい浄土平へ下りている間に目の前でバスが発車。次のバスは15:40発。3時間ほど時間が。

ビジターセンターを訪問。良くある感じの地質や植物、動物などの自然環境を紹介する施設です。

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レストランでおやつを食べたりお土産屋を見たりしても時間があまり、外のベンチがぼやーっと浄土平の景色を眺めて時間を潰し、ようやくバスの時間に。ちょうと雨が降り出しました。車内では半分ぐらい眠りながら過ごし、夕方福島駅着。予定より少し早い到着。

新幹線自由席特急券と自宅駅への乗車券を購入して停まっていたやまびこに乗り込んで帰りました。

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2017-10-11

アナデン25章クリア

とりあえず25章までクリアしてスタッフロール。苦痛だった。単純作業が。恥ずかしくて身悶えしそうなシナリオが。それで終わってもまた次の冒険に行こうとか言ってる。何やらされるんだろう……。

キャラのレベルはだいたい50から60いかないくらい。早々にマリエルが引けたのがラッキーだったのかな? 戦闘中にサブへのチェンジを繰り返すことで食事しなくても十分回復できることに気がついたのも(ほんとバカバカしいシステム)。

なんでこういうRPGはシナリオを読み進めるためや新しいアートを見るためにつまらない単純作業をやらされるゲームになってしまうんだろう。昔からすごく不思議。

2017-10-06

DVD-ROM, CD-ROMのHDDへの取り込み

ふと思い立って円盤(CD-ROMやDVD-ROM)のハードディスクへの取り込みを進めている。思ったより良い成果を上げている。手間の割に広がるスペースの体積が大きい。

PowerDVDと一緒に付いてきたPower2GOがあったので、それでISOイメージや.p2iという独自形式で取り込んでいる。複数のトラックがあるCDは単一のISOイメージにはできないのでp2iで取り込んでいる。

本のスキャンと違って円盤の取り込みは監視している必要が無い。本のスキャンは必ず給紙のトラブル(重なりとか紙詰まりとか)が発生するのでその対処をしなければならない。それが無くても裁断は面倒だしスキャン時の紙の継ぎ足し、溜まった紙の取り出し、スキャン後のPDFの編集作業とやることが一杯ある。それに対して円盤の取り込みはファイル名を入れてディスクを入れるだけだ。取り込み中に同じPCで他の作業をしていてもそれほど問題にはならない。

この二年くらい部屋の汚さに大変なストレスを感じていた。それというのも昨年亡くなった人の遺品(主に書類)を部屋に持ち帰ったためだ。年々本のスキャンを進めて部屋が片付いてきたところに思いもしなかったところから他人の荷物をぶっ込まれたのだ。その無力感たるや。これでもほとんどの遺品は処分した。服や家具などは問答無用。冷たいと責められもしたがどうしようもない。狭い自室に置く場所など無い。それでも一部の書類は持ち帰った。重要な書類もあったし、それほど重要でなくても故人の生前の活動や考えが感じられる物もあったからだ。その大量の書類のごく一部を持ち帰っただけでも私の部屋はキャパシティを越えてしまった。元々簡単に捨てられるような物は既に捨てている部屋だ。キッチンや通路に積まれた書類を前に為す術は無かった。

まぁ、とはいえ、その書類や自分の本をスキャンしたりして少しずつスペースを空け、本棚の前に積んであるくらいまでには処理した。しかしいよいよ減らなくなったそれは私に一層の無力感を感じさせるのであった。

先日ハードディスクとお立ち台(HDDをUSB接続できるようにする機器)を買った。以前からの課題であった8mmビデオテープの取り込みを一気に進めるためだ。とりあえずエンコードはせずにmp2のまま保存してしまおう。そう考えたのだ。ビデオテープの取り込み自体はそれほど大変じゃない。USB接続のアナログ録画が出来る機器がすでにあるので、それを使って「予約」をしてその予約時間にビデオを再生するだけだ。後は録画が終わって1本分のmp2が完成し、ビデオテープは最後まで再生して自動で頭まで巻き戻る。

ところが、順調に10~20本取り込んだところでトラブルが発生した。ビデオテープがビデオデッキから出てこないのだ。蓋を開けて調べてみたところ、どうやらイジェクトの時に動くパーツが割れてしまったらしい。指で動かしてなんとかテープの出し入れが出来るといった具合だ。これはつらい……。このまま捨ててしまおうかと思ったけれど、とりあえず再び蓋をして放置してある。

そんなこんなで無気力な日々を過ごした後、最近時間ができたのを期にどうにかならないかと考えたところ、本棚の最上段に積まれていた大きなディスクケースが目に付いた。「MSDN」のマークが付いているアレだ。 これが無くなれば空いた場所に本棚の前に積んである書類が収まりそうだ。他にも雑誌や書籍に着いてきたものやPCソフトのパッケージやマニュアルも残っているので、これらも一気に一つのHDDに取りこんでしまおう。幸いHDDはある。

というわけで、案外サクサクと取り込みが進み、無造作に積まれた見苦しい書類が無事本棚に収まった。

2017-10-05

東京都(府中周辺)から福島駅への行き方

福島駅へ行くのにどのどのような方法があるのだろう。パッと思いつくのは次の方法だ。

  • 新幹線
  • 普通列車
  • 高速バス

新幹線

  • 府中本町5:16→5:46武蔵浦和5:52→6:03大宮6:30→7:39福島
  • 乗り換え2回
  • 2時間23分
  • 8220円(運賃4750円, 自由席特急券3470円)

※NAVITIME調べ(2017年10月 平日)

普通列車

  • 府中本町05:16→05:46武蔵浦和05:52→06:03大宮06:12→07:29宇都宮07:40→08:31黒磯08:54郡山10:08→10:54福島
  • 乗り換え5回
  • 5時間38分(新幹線+3時間15分)
  • 4750円(新幹線-3470円)

※NAVITIME調べ(2017年10月 平日)

高速バス

さくら観光の東京-福島間の高速バスが最安値で3000円らしい。これは相当安いケースで普通なら5000円くらいは見ておいた方が良いが、とりあえずこれにしてみる。

高速バス・夜行バス 東京・東京駅周辺発 福島(中通り・会津・浜通り)・福島駅周辺行 空席検索 | さくら観光

  • 分倍河原15:27→15:51新宿15:56→16:11東京駅16:11→16:19鍛冶橋駐車場16:30→22:15福島駅
  • 乗り換え2回
  • 6時間48分(新幹線+4時間25分)
  • 4180円(電車480円+高速バス3000円)(新幹線-4040円)

正直鍛冶橋駐車場まで行くのはつらいのでバスタ新宿くらいにしたいけれど少し料金が上がってしまう。

まとめ

  自由席新幹線 普通列車(対新幹線差) 最安時高速バス(対新幹線差)
料金 8220円 4750円 (- 3470円) 4180円 (- 4040円)
所要時間 2:23 5:38 (+ 3:15) 6:48 (+ 4:25)
乗り換え回数 2回 5回 2回(ただし徒歩距離あり)

考察

まぁ、普通は新幹線を選ぶよね。

とはいえ車内で時間を潰すネタがあるとか列車の旅を楽しむ心の余裕があるとかであれば普通列車は十分魅力的だと思う。浮いたお金で美味しいものが食べられる。

普通列車が高速バスに対して健闘している。最安値が選べなければ普通列車の方が安く済む場合もある。時間帯を柔軟に選べるのも良い。

高速バスのメリットは料金の割に乗り換え回数が少ないことくらいだろうか。

2017-09-30 ,

org-modeの見出しの色を統一する

org-modeの見出しの色が気に入らなかったので調整しました。

見出しの色は大分前に変更したのですが、使っているうちに常々見づらいような気がしていたのです。

変更前のスクリーンショット:

2017-09-30-orgmode-color-before1.png 2017-09-30-orgmode-color-before2.png

なぜ見づらいのだろうと考えたのですが、見出しの色(色相)が階層のレベルによってバラバラだからなのではないかと思い至りました。特に見出しが青になるとき。現在の設定では本文に青系の色が多用されています。リンク、タイムスタンプ、テーブル、etc……。それに加えて見出しまで青だと青色の意味がなんだかよく分からなくなる気がするのです。レベルの深さはインデントで分かるので色で表現する必要はない気がします。

というわけで、次のようなコードを書きながら調整して試行錯誤した後、第一レベルの色である黄色で統一してみました。(最終的にはcustomize-faceで設定)

(progn
  (set-face-attribute 'org-level-1 nil :foreground "#ffd000" :bold t :height 1.0)
  (set-face-attribute 'org-level-2 nil :foreground "#ffd000" :bold nil :height 1.0)
  (set-face-attribute 'org-level-3 nil :foreground "#ffd000" :bold nil :height 1.0)
  (set-face-attribute 'org-level-4 nil :foreground "#ffd000" :bold nil :height 1.0)
  (set-face-attribute 'org-level-5 nil :foreground "#ffd000" :bold nil :height 1.0)
  (set-face-attribute 'org-level-6 nil :foreground "#ffd000" :bold nil :height 1.0)
  (set-face-attribute 'org-level-7 nil :foreground "#ffd000" :bold nil :height 1.0)
  (set-face-attribute 'org-level-8 nil :foreground "#ffd000" :bold nil :height 1.0))

2017-09-30-orgmode-color-after1.png 2017-09-30-orgmode-color-after2.png

どうでしょうか。黄色は他で使っていない色なので「黄色なら見出し!」とはっきり分かります。

文字の大きさも試しに大きくしてみたのですが、折りたたんだときに文字は小さい方が良いのでやめました。

しばらくこれで使ってみようと思います。

ついでにorg-bulletsも導入してみました。「***」を他の記号文字に変えてくれます。MELPAにパッケージがあるのでそれでインストールしました。デフォルト設定の記号はあまり綺麗に表示されなかったのでUNICODEの中からMEDIUM CIRCLEやMEDIUM SQUAREあたりを設定してみました。

2017-09-29 ,

日本その日その日

最近「日本その日その日」というのを読んでいます。長いしなんだか読みづらいのでまだまだ途中までしか読んでいないのですが。

日本その日その日(JAPAN DAY BY DAY)/エドワード・シルヴェスター・モース(Edward Sylvester Morse),石川欣一訳

書かれていることは、明治初頭にアメリカからやってきた動物学者から見た当時の日本です。当時の人々の暮らし方、文化、風習などが見られます。

私は戦国武将なんかに代表されるような歴史にはあまり興味が湧かないのですが、昔の普通の人々がどう暮らしていたのかというのには少し興味があります。 現代に住んでいる我々はとても豊かで便利なくらしをしていると思うんですよ。 でもその便利さを司る物はここ数十年で急速に発展したものが多く、それが無かった時代にはどうしていたのか私には分からないわけです。

郷土資料館に行くと昔の人々のくらしの一部を垣間見ることが出来て面白いことがあります。 例えば、近所のこの辺りは将軍様の鷹狩りの場所に指定されていて住民たちは次のようなことが禁止されていた……。 なんて書かれていると、「ああ、身分制度の無い平等な世の中に生まれて良かったな~」と思うわけです。 (機械だけでなく制度などもここ数十年で大きく発展したものに含まれますね)

そういえば去年末に立川シネマシティで「この世界の片隅に」というアニメ映画を見に行きました。 私が好きそうな日常物(日々の暮らしの中にあるちょっとした個人的な喜びや悲しみを扱った作品)でとてもよい作品でしたが、そこで目に付いたのも昔の人々のくらしでした。 舞台は80~70年くらい前の広島県ですが、真っ先に目に付くのは服装ですよね。 ご婦人や子供が着物を着てる!! 私など生まれてこの方まともに和服を着たことがないんじゃないでしょうか(七五三? 温泉旅館の簡易浴衣?)。 でも当時はそれが普段着だったんですよね。 思えば母方の曾祖母はいつも着物を着ていた気がします。 いつから日本人は着物を着なくなったんですかね。 明治維新以降、男性の比較的近代的な職業から洋装化が進み、最終的に終戦後一気に洋装化が進んだようですが。 井戸で水をくんでかまどで料理するんですよ。全自動洗濯機も掃除機もないんですよ。どれだけ便利になったのかと。 一方で引き継がれているもの、形を少し変えて残っている物もありますが。

私は昔の日本が(全体的に見て)良かったとか戻りたいとか全く思いませんし、もっともっと発展させようぜと思いますが、それでも失った物はあるよなぁとも思います。

そんな今よりちょっと昔を知ることが出来る作品。

ちなみに、この本を見つけたのは比島投降記 ある新聞記者の見た敗戦/石川欣一を読んで同じ作者の本を探してのことでした。